70点の育児入門

2017年3月21日

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子育てはトラブルの連続。
「こうすればいい」「これが効く」情報が溢れすぎていて、何が正しいのかもわからない。
そんな悩みに答えるべく、この連載ではポイントをおさえた「70点のとり方」を専門家の方々に質問していきます。

質問:1歳児検診で「滲出性中耳炎の疑いがある」と言われ、耳鼻科の診察を受けたのですが「中耳炎ではない」と診断されました。ところが小児科では「これは中耳炎ですね」と言われ、治療を続けることになりました。専門医よりも小児科の見立てが正しいことなんてあるのでしょうか? 治療を続けていいのでしょうか?

石橋涼子(いしばし・りょうこ)
東京大学医学部卒業。大学での研修の後、NICU、総合病院、障害児施設などに勤務。1996年からまつしま産婦人科小児科病院(現・まつしま病院)小児科部長、2005年1月に東京・江戸川区小岩に石橋こどもクリニックを開院。

答え:診察のタイミングで判断が変わることもあります。不安ならほかの耳鼻科を当たってみてもいいですし、こじらすまでは小児科に通院してもいいと思います。

答える人 石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)

 「中耳炎」といっても、細菌が感染して高熱が出て耳を痛がる「急性化膿性中耳炎」やウイルス感染による中耳炎と、感染の後などに鼓膜の奥に水がたまる「滲出性中耳炎」とはちょっと違います。いずれにしろ小さい子どもには多いもので、いったん治ってもまたぶり返したり、毎年のようにかかったりすることもあります。

 子どもに中耳炎が多い原因は、喉の奥にあるアデノイドという扁桃組織が大人よりも大きいことや、耳管(鼻の奥と喉との境かた中耳までつながっている管)が未発達で、鼻炎を起こしやすいことなどです。7~8歳頃までにはこのあたりの組織が発達しますので、それ以後は普通は中耳炎は起こしにくくなります。

 耳鼻科にできて小児科にできないことは、症状が重い場合に中耳に管を入れて粘液を吸い出したり、鼓膜切開を行うなどの処置です。抗生物質の選択や投与期間の設定などは小児科でも行いますので、症状が軽微な場合は小児科の診察と処方でも問題はありません。

 ただし症状が重くなった場合は上記の処置が必要になることもありますし、鼻水の吸引や内視鏡などの設備もありますので、信頼できる耳鼻科を見つけておくことをおすすめします。

  
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