70点の育児入門

2017年2月21日

»著者プロフィール
子育てはトラブルの連続。
「こうすればいい」「これが効く」情報が溢れすぎていて、何が正しいのかもわからない。
そんな悩みに答えるべく、この連載ではポイントをおさえた「70点のとり方」を専門家の方々に質問していきます。

質問:生後6カ月あたりから湿疹がひどくなりました。小児科で薦められて皮膚科を受診したところ、「ロコイド」「亜鉛華軟膏」など見慣れない塗り薬を処方されました。症状によって使い分けるのだということですが、強い薬は副作用もあるのではないかと心配です。

答え:子どもに強い薬を出すことはあまりありません。医師と相談しながら症状によって薬をこまめに変えれば効果的です。

石橋涼子(いしばし・りょうこ)
東京大学医学部卒業。大学での研修の後、NICU、総合病院、障害児施設などに勤務。1996年からまつしま産婦人科小児科病院(現・まつしま病院)小児科部長、2005年1月に東京・江戸川区小岩に石橋こどもクリニックを開院。

答える人 石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)

 亜鉛華軟膏はおむつかぶれなどにもよく使われる薬で、皮膚を保護しつつ健康な皮膚の再生を助けます。ロコイドは乳幼児にもよく処方される、作用のマイルドなステロイド薬で、炎症を鎮める目的で使われます。

 身体のどの部分のどういう症状で、塗る頻度はどれくらいなのか、といったことで答えは多少違うものにはなるのですが、すごく強いステロイドを長期間にわたって使用するのでない限り、やっかいな副作用は起こりませんし、常識的な皮膚科であれば子どもに強いステロイドを処方することはないでしょう。

 小児科でも皮膚の症状に強い医師もいますが、塗り薬の使い分けなどは皮膚科には一日の長があります。子どもを頻繁に診察している皮膚科であればより安心です。治りにくい湿疹では、症状の強弱に合わせて塗り薬も変えることで、塗る量と症状をコントロールするように指示されると思います。このような場合、自己判断で薬を弱めたり止めてしまったりすると症状が長期化し、結果として使用する薬の量も多くなることがあります。

 ちなみに、生後1カ月前後までの赤ちゃんの肌にあるブツブツの多くは「新生児ざ瘡」というニキビの一種で、湿疹ではありませんから時期がくれば自然と治ります。ですので、ジクジクして痒がるなどの症状がなければ、風邪を引いた子どももいる小児科に行くよりも、1カ月検診まで自宅で経過を見ていてよいのです。

 だいたい3カ月頃になると、湿疹や乾燥肌の症状ははっきりしてきます。かゆそうにしていなければ急いで病院に行く必要はありませんが、かゆそうだったり、肌がジュクジュクしているようであればまず小児科に行くのがいいでしょう。

 喘息や食物アレルギーなどアレルギー性疾患の原因はさまざまですが、最近では、荒れた皮膚からアレルゲンが侵入することによる「経皮感作」もかなりのリスク要因であることがわかってきています。湿疹は早めに対処して、症状が収まったら保湿剤で状態を維持するようにしましょう。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る