<好評2刷>(2011年4月)
1984年、当時、国鉄(現JR)職員だった著者は国連のESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)の「運輸部鉄道課」に、アジア鉄道近代化計画の鉄道課長として派遣される。国連といってもニューヨークの国連本部ではなく、場所はバンコク。ESCAPの運輸部鉄道課にはソ連、フランス、西ドイツ、オーストリアなど、世界各国から派遣された一癖ありそうな専門家たちがいた。トラブルメーカーとして有名なユダヤ人・ベンダさん、ソビエト軍情報部の将校氏、「外交特権のベンツ」でせっせと利殖に励む国連職員・・・・・・。
若くして長逝したJICAのM君とともに、さまざまな事件に遭遇し、困惑し、苦笑し、ときに憤りながら、《アジア鉄道近代化プロジェクト》のために獅子奮迅する日々をユーモラスに活写する。