太陽とそのまわりをまわる天体を太陽系と呼びます。
生命の源である太陽や、地球とその衛星・月、「宵の明星」金星、ゼウスの星とも称される巨大な木星など、太陽系の天体は個性豊かで、古くから神話文学や絵画等にも描かれてきました。太陽系は、広い宇宙のなかでも私たちにとって身近なものとして存在してきたと言えるでしょう。
それゆえ、人類は、空に輝く太陽系の不思議を解明しようと努めてきました。
ガリレオが木星の4つの衛星を発見したのは1610年のことです。以来、人工衛星による探査や巨大望遠鏡による観測などが現在も続けられています。たとえば冥王星が準惑星に降格した話題は、記憶に新しいのではないでしょうか。太陽系探査は日々進化を遂げており、大人の私たちが習った常識は、どんどん変わりつつあるのです。
本書は、科学ジャーナリストとしてテレビ・ラジオ等各メディアで活躍する著者が、近年大きく進んだ太陽系探査の知見を踏まえて、その不思議をわかりやすく紹介する1冊です。美しい天体写真も売りのひとつであり、ビジュアル的にも神秘的な太陽系の姿を楽しんでいただけるはずです。