「社会人にはリベラルアーツが必要」と言われるものの、リベラルアーツとは一体何でしょうか? 麻生川氏は「それは、文化のコアをつかむことだ」と言います。
文化のコアをつかむとは、文化圏の中核となっている考えを自分の言葉で表現できること。つまり「ひと言で言うと、日本とは○○だ」と説明できることです。そして文化のコアをつかんだあとは、世界や人生の諸問題に対して自分なりの答えを出せるような世界観と人生観を持つことが、リベラルアーツの最終着地点です。
本書は、500冊以上の旅行記・滞在記を読み尽くした麻生川氏が到達した各国の「文化のコア」を、アジア中心に紹介します。
観察眼の鋭い人による旅行記や滞在記は、文化のコアをくっきり浮かび上がらせます。これらは事象の羅列にとどまらず、価値観や倫理観を知ることができます。同時に、私たち日本人が苦手とする多様な文化背景の理解や思想的な脆弱さも払拭することができる1冊です。