ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2017年9月4日

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小川大介 (おがわ・だいすけ)

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追求し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。著書に『小川式[声かけ]メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ!』(共著:日経BP社)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)など。今年10歳になる男の子の父。

(iStock/RomoloTavani)

 こんにちは、小川大介です。今回もビジネススキルを活かした子育てをお話ししていきたいと思います。

 いきなりですが質問です。

「それぐらい自分で考えてよ」
「ちょっと考えたらおかしいって分かるはずでしょう」
「自分の意見はないの?」

 このうちのどれかの会話を、口に出したり、心の中で思ったりしたことは最近1カ月のうちで何回ぐらいありましたか?

 子育ての場面、部下や後輩と接する場面を思い出していただいて、さてどうでしょう。

 何回ぐらいあったでしょうか。

 全くないという方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの方は少なからず使っているのではないでしょうか。特に子どもに対しては、口ぐせのように使っている方もいるような気がします。

 考える力を伸ばそう、論理的思考力を鍛えることが大切だと言われるようになってずいぶん経ちます。

 2020年から始まるいわゆる大学入試改革でも、「判断力」「表現力」と共に「思考力」を重視することが明言されています。

 考える力を伸ばしていかなきゃという思いが先に立って、つい「自分で考えなさい!」と求めてしまう親の気持ちは私もとてもよく分かります。

「考える」ってどうすること?

 では、考える力はどう伸ばせばいいのでしょうか。考えるとはどうすることなのでしょうか。具体的な手立てが分からないままに、「自分で考えなさい!」と言うばかりでは、言われた方も困ってしまいます。

母「もっと考えなさい!」
子「十分考えたよ!」
母「あんなの考えたうちに入らないでしょ。ぼーっと眺めていただけじゃない」
子「もう無理。分かんない!」

 私が学習相談に乗らせていただくご家庭の8割以上で、こんな親子のぶつかり合いが日常的に発生しています。子どもたちも、頭を使うことが嫌というわけでは決してないのです。「考える」ということのやり方さえ分かれば、がんばってみようと思っている子の方が多いのです。

 ただ、どうすれば「考えた」ことになるのかが分からない。それで、とにかく頭がしんどくなればいいのかなと思って子どもなりにう~んとうなって、でも何も前に進まないまま時間が経っていく。

 進まないから叱られる、あれこれ指図されるから、嫌な気分が募る。

 こうやって、「考えるのが嫌い」「考えたってどうせ無理」という思いが作りあげられるのです。

 この負のサイクルは子どもだけではありませんね。

 上司から「指示待ち族」と揶揄される人も、自分で考えることを求められていることは分かるけれど、どうすればいいのか分からないために「正解」を欲しがって、ますます評価を下げるというサイクルに入っているのだと思います。

 ですから今回は、親や上司の立場の方々に、「考える」とはどういうことなのかを具体的に説明できるようになっていただきたいと思っています。さらに、考える力を伸ばすためのポイントもお話しします。

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