ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2017年6月7日

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小川大介 (おがわ・だいすけ)

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追求し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。著書に『小川式[声かけ]メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ!』(共著:日経BP社)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)など。今年10歳になる男の子の父。

 小川大介です。私の子育てセミナーでは、冒頭で「わが子の天才を見つけよう!」というお話をします。

 子どもたちはそれぞれ、その子ならではの“天才”を持っていて、その天才を見つけて伸ばしてあげれば大人の想像を超えたすごい力を発揮してくれる。だから、わが子を育てる時には、「何をやらせるか」「どうやらせるか」といったことの前に、「わが子はどんな子なのか」を観察することが大切なのです、という内容です。

その子の天才を見つけて伸ばす

iStock

 子どもたちを見ていると、すごいなと感じることがたくさんありませんか。

 小さい時を思い出すと、教えたわけでもないのにいつの間にか言葉を覚えたり、お兄ちゃんのサッカーの練習を眺めていただけなのに、いつの間にかリフティングの真似事ができたり、初めての場所で知らない子の輪の中に入っていつの間にか友達になってしまう。

 ハッとする色使いの絵を描いてくれる子、練習不足でどうなることかと心配した発表会当日に今までで一番の演奏を見せてくれる子、すごいことがいっぱいあります。

 子どもそれぞれに持ち味があるわけですが、その持ち味は、どこまでも伸びていける性質を持っています。それを私は“子どもの天才”と呼んでいるのです。

 天才の子を見つけるよりも、それぞれの子が持っている“その子の天才”を見つけて伸ばすことの方が、ずっと大切だと思うのですね。

 特に幼少期は、さまざまな方向に伸びていける可能性を、どの子もたくさん持っています。

 まだ自分自身のことをよく分かっていないだけに、可能性に制約もないからです。

では、子どもたちは自分自身のことをどのように分かっていくのでしょうか?

子どもは与えられた言葉で自分を作る

 自分自身というと、「自分はこうでありたいんだ」という「自我」を指すように思われますが、子どもたちが自分自身を持つ最初は、自我の働きからではありません。大人から、特に親から渡される言葉によって自分を見つけるのです。

 もちろん、何度も読んで欲しくなる本があったり、テレビでスポーツを見ていると体がうずうずして自分もやりたくなったりと、自分の中に自分だけの興味関心は持っていて、どんな過ごし方をできている時がしっくりくるのか感じてはいるのですが、まだ子どもですから自分の中にある自我の芽を言葉で表すことができません。

 「世界は言葉でできている」と言われるように、そこにあるもの、目にしているもの、感じているものは、言葉をともなって初めて認識でき、理解できます。言葉で表せたときに「意味」が生まれ、考えることができるようになります。

 幼い子どもは、自分自身を感じることはできますが、それが何なのかが言葉にならない間は「自分」という意識に引き上げることができません。

 その代わりに子どもたちに「自分」を説明するのが、周囲の大人から与えられる言葉なのです。

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