坂本幸雄の漂流ものづくり大国の治し方

2017年9月29日

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─日本メーカーは再び世界を席捲できるのでしょうか。

久夛良木:世界中のベストプラクティスが共有可能な今、全ての国や人々、企業にチャンスがある。過去を嘆くより、これまでの30年間は今後続々と実現が見込まれる画期的なイノベーションを起こすための準備期間だったと思えるような先見性と、ある意味で楽観性が必要だ。

 AIの急速な進化や、それらを支える巨大なクラウドサービス群、世界規模でのモバイルネットワーク環境の急速な普及により、リアルの世界と巨大な情報処理システムが高度に融合する時代を迎えつつある。

 多くの人が目先の戦術・戦略を追い求めるが、それよりもまずどんな未来を創りたいか、どんな魅力的なサービスや製品を生み出したいか、という「妄想力」も大事だ。妄想からの逆算で戦略を練っていけば楽しいのでは。

坂本:半導体業界を見ても、ムーアの法則が終焉に向かっていると言われているが、そうすると別の新しい技術が生まれてくる。日本メーカーはそこを見ておらず、ムーアの法則は終わりだからもう半導体はやることがない、と考えて先に進めない。

久夛良木:20世紀型の大量生産の時代は、既に終焉を迎えつつある。過去に過度にとらわれずに、未来に向かって果敢に挑戦していってほしい。坂本さんもたくさん転職されて、数々の挑戦を続けてこられた。僕も、さらなるイノベーションの創造に向け、いつまで自分もチャレンジできるのか試してみたい。

写真・佐藤 亘 Wataru Sato

  
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◆Wedge2017年10月号より

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