使えない上司・使えない部下

2017年10月26日

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いい仕事をするために、先輩や後輩は関係ない

 アメリカでメジャーになり、おかげさまで稼がせてもらった。プロレスラーのレべルのバロメーターはどれだけ稼ぐか、だと俺は思う。

 口から吐く、毒霧? 当時、あのようなレスラーは少なかったね。毒を吐くタイミングが、大切なんだ。試合前に、リングの上の照明の位置や明るさを確認しておく。下から上に向けて吐くと、お客さんからは毒がきれいに見えるんだよ。

 たとえば、相手の選手がトップロープに上がる。俺よりも高いところにいる。そのとき、顔をめがけて吐く。相手が高いところに上がらないならば、俺が技をあえて受けて、受けて、受けまくる。リング上に倒れ、大の字になり、相手が俺に乗ろうとする。そのとき、顔をめがけて吐く。お客さんには、毒霧の色がはっきりと見えるはずだ。スーッと伸びていくのがわかるはずなんだ。

 プロならば、こういうことができないといけない。俺は強いんだ、と言わんばかりに相手を倒して、自慢しているようではしょっぱい選手だよ。しょっぱい選手は自分の役割も、相手のことも、試合や観客のことも見えていない。試合前に見せるヌンチャクは実は、失敗してしまうことがある。それをわからないようにするのも、プロなんじゃないかな…。

 源ちゃんが全日を離れるとき、俺もついていった。あの頃(1990年)、俺は全日に、魅力をもう感じていなかった。新団体SWSで、源ちゃんたちと仕事をして、その後、新日のリングに上がった。猪木さんと久しぶりに会ったけど、(あごを突き出すマネをして)「どーも、どーも」と言っていた。あの低姿勢にだまされるのかな…(笑)。

 新日のマットでは、反選手会同盟(後に平成維新軍に改名)のメンバーとして闘った。俺を含め、8人いた。越中(詩郎)、(木村)健吾、(小林)邦昭、小原(道由)、後藤(達俊)、(齋藤)彰俊、青柳(政司)。

 みんな、仕事ができた。技術のレベルがものすごく高い。8人が、自分の役割をきちんと心得ている。あうんの呼吸で、試合が進む。俺は手にとるように、彼らが考えていることがわかった。

 俺と邦昭は、血液型がA型で、ほかの6人がB型。6人でワーワーと話し合うんだ。いつも、邦昭と俺はそこから離れて、コーヒーを飲んでいた。6人で決めた案には、そのほとんどに従った。くつがえすことなんてしない。先輩は、余計な口出しをしないほうがいいんだ。

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