今月の旅指南

2011年1月29日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

 江戸絵画の名品を有する“ギッター・コレクション”がアメリカ・ニューオーリンズから里帰りし、この春、静岡県立美術館で公開される。

 ギッター・コレクションとは、ニューオーリンズ在住の眼科医ギッター博士が、1963年から65年までの日本滞在を機に収集した日本美術品のこと。日本美術のもつ「純粋で、シンプルで、素朴な」美しさ、とりわけ墨線のもつ多様な表現に魅せられたギッター氏は、当初、禅画をコレクションの中心に据えたが、のちに文人画、円山四条派、琳派、浮世絵、奇想の画家へと幅を広げ、ついに江戸時代を代表する画家たちの一大コレクションを築き上げた。

酒井抱一 「朝陽に四季草花図」
文政4~11(1821~28)年

 今回の展覧会では、日本美術の中でも、特に江戸絵画の優品を中心に公開。伊藤若冲〔いとうじゃくちゅう〕、俵屋宗達、酒井抱一、白隠、与謝蕪村、谷文晁〔たにぶんちょう〕、歌川国貞……。名前を聞いただけで、ため息がでるほど豪華な顔ぶれだ。

 若冲や曽我蕭白〔そがしょうはく〕の卓越した画力、琳派の瀟洒なデザイン、禅画のユーモアあふれる画風と豊かなイマジネーション、そして山水画、花鳥画、浮世絵に見られる自然や日常生活への温かいまなざし。江戸絵画の奥深さに触れてみてはいかがだろう。

 
 
 
 

帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッター・コレクション展
〈開催日〉2011年2月5日~3月27日
〈会場〉静岡市・静岡県立美術館(東海道本線草薙駅からバス)
〈問〉054(263)5755
http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/

◆ 「ひととき」2011年2月号より

 

 

 

 

  

 
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