世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年8月24日

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 8月初め、ASEAN関連の会合が多数開催された。このうち、8月4日の第25回ASEAN地域フォーラム閣僚会合に際して発出された議長声明の中から、南シナ海に関連する部分を以下に紹介する。

(tintin75/lila-love/stockdevil/iStock)

・閣僚は、南シナ海における平和、安全保障、安定、安全並びに航行及び上空飛行の自由を維持・促進することの重要性を再確認するとともに、南シナ海を平和,安定及び繁栄の海とすることで利益を享受することを確認した。閣僚は、南シナ海行動宣言(DOC)全体の完全かつ実効的な履行の重要性を強調した。閣僚は、ASEANと中国との間の改善し続けている協力関係を温かく歓迎し、相互に合意されたタイムラインでの実効的な南シナ海における行動規範(COC)の早期妥結に向けた実質的な交渉の進展に勇気づけられた。閣僚は、ASEAN加盟国及び中国がCOC交渉のための一つのテキスト案に合意したことに留意した。この関連で、閣僚は、COC交渉に資する環境を維持することの必要性を強調した。閣僚は,ASEAN諸国と中国による南シナ海における海洋危機管理のための外交当局間ホットライン試行の成功及び2016年9月7日に採択された南シナ海における「洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準」(CUES)の適用に関する共同声明の運用開始のような、緊張を緩和し、事故、誤解、誤算のリスクを減少させ得る実際的な措置を歓迎した。また、閣僚は、特に当事者間の信用及び信頼を強化する信頼醸成及び予防措置の実施の重要性を強調した。

・閣僚は、南シナ海に関する事案について議論し、信用及び信頼を損ない、緊張を高め、この地域における平和,安全保障及び安定を損ない得るこの地域における埋立てや活動に対する懸念に留意した。閣僚は、相互の信用及び信頼を高め、活動の実施に当たっては行動を自制し、状況を更に複雑化させ得る行動を回避し、UNCLOSを含む国際法に従って、紛争の平和的解決を追求することの必要性を再確認した。閣僚は,非軍事化及び南シナ海における状況を更に複雑化し、緊張を高め得るDOCにおいて言及された事項を含む、クレイマント国(注:領有権主張国)やその他の国による全ての活動の自制の重要性を強調した。

出典:第25回ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合議長声明(骨子)、外務省

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