世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年11月27日

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 太平洋の島嶼国をめぐっては、潤沢な資金援助を梃子に影響力の強化を図る中国と、それに対する警戒感を強める豪州との関係は、日米豪等が協力して推進するインド太平洋戦略にもかかわることであり、注視されている。

 11月8日に豪中外相会談が北京で開かれたが、同日、モリソン豪首相は最大で30億ドルに上る「南太平洋インフラ基金」の創設を発表した。外相会談後の共同記者会見の質疑応答で、同基金について尋ねられた中国の王毅外相は、要旨、次のように答えている。

(bodrumsurf/Nastco/RyanKing999/iStock)

 近年、南太平洋の島嶼国は、豪州などとの伝統的な結びつきを維持する一方、それ以外の中国のような国との協力の緊密化も模索している。中国側としても、太平洋の島嶼国のニーズに喜んで応える用意がある。

 中国は、南太平洋の島嶼国が世界中により多くの友人を持つことを嬉しく思う。我々は、太平洋島嶼国と豪州、そして中国の間での、正常な友好関係とウィン・ウィンの協力も喜ばしく思う。

 今日の会談でペイン外相と私が達した重要な共通理解は、太平洋の島嶼国との協力では、中国と豪州にはそれぞれの強みがあるということだ。この点において、中国と豪州は競争相手ではなく協力のパートナーだ。我々は、太平洋の島嶼国を含む3極協力を実施すべく、それぞれの強みを結びつけ活用し得る、ということに同意した。 この種の3極協力は、中豪の新たな協力分野となり、太平洋の島嶼国の発展と繁栄に貢献し得る。

出典:‘Fifth Foreign and Strategic Dialogue, Diaoyutai Guest House, Beijing’(Australian Minister for Foreign Affairs, November 8)
https://foreignminister.gov.au/transcripts/Pages/2018/mp_tr_181108.aspx?w=E6pq%2FUhzOs%2BE7V9FFYi1xQ%3D%3D

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