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2019年4月12日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 4月1日から全米2位のバーガーチェーンであるバーガーキングが植物由来の代替肉を使った同社の看板メニュー、「インポッシブル・ホッパー」をセントルイスの一部店舗で販売開始した。インポッシブル・フーズ社が提供する、大豆を原料とした代替肉でのハンバーガーだ。

 ではそのインポッシブル・バーガーとは一体どのようなもので、どのような味がするものなのか。同社のウェブサイトを調べると、筆者の自宅近くにその製品を用いた「インポッシブル・バーガー」を提供しているレストランがあることが判明し、試してみることにした。

著者が食したインポッシブル・バーガー

 ロサンゼルス空港の南側、太平洋を望むマンハッタンビーチという高級住宅地の中にそのショッピングモールがある。トレンディな店が集まり、平日でも駐車場所を探すのが困難なほど人気のモールだが、そのレストランが集まった一角にある「メンドシノ・ファーム」が今回訪れた店だ。

 メンドシノ・ファームは2003年に「地産地消」を目的に、カリフォルニアのローカルフードを提供する、といううたい文句で始められた店で、現在はロサンゼルスを中心に19店舗。ただしベジタリアンレストランではなく、チキン、ターキー、ビーフなどの食材も扱っている。インポッシブル・バーガーを提供するのは3店舗限定だ。

 今回のレストランでインポッシブル・フーズ社の代替肉を使ったメニューは2種類。「インポッシブル・バーガー・クイーン」と「インポッシブル・タコ・サラダ」だが、メニューを見ると他のベジタリアン向けにテンペを使ったサンドイッチなども用意されていた。

 早速インポッシブル・バーガー・クイーンを注文。価格は12ドル45セントで、説明では「店オリジナルのサウスウエスタン風スパイスを効かせたインポッシブルバーガー・パテにチーズを乗せ、さらにトマト、レッドオニオン、ハウスメイドのピクルス、バターレタスを乗せてサウザンドアイランドドレッシングをトッピング。これをハウスメイドのブリオッシュ・バンで挟んで提供する」と書かれている。まあ普通のハンバーガーだ。

 待つことしばし、紙袋に入って出てきたのはまさに「ただのバーガー」。断っておくが、12ドル45セントという価格でありながら飲み物もサイドのポテト、サラダなどは一切なし。本当にポン、とハンバーガーだけが出てきたのだ。飲み物、サイドメニューは有料で提供されるという。

 12ドル45というのは日本円にすると1500円を超える。ちょっと高級なハンバーガーレストランでこのくらいの値段がすることはあるが、必ずサイドメニューなりが付属している。ハンバーガー1個でこの価格、というのは米国人にとっても驚きだ。

 そしてハンバーガー。見た目は本当に普通のバーガーと変わらない。匂いなどもそれなりに香ばしい。しかし食べてみるとやはりこれが肉だ、と信じる人は少ないのではないか、というのが率直な感想だ。強いて言うならメキシコ料理のサイドメニューで提供される豆のペーストがあるが、味はそれに限りなく近いと感じた。

 次に食感だが、これは非常に柔らかい。やはり肉ではないからか、ハンバーガーパテの形に焼き上げられているがふにゃふにゃの食感だ。この店では柔らかいブリオッシュをバンに使っているため、食べている間にどんどん形が崩れて非常に食べづらいものだった。味を誤魔化すため?に大量のサウザンドドレッシングがかけられていたことも原因の一つかもしれない。

 とはいえ決して不味くはない。これまでにも存在した代替肉と比べると、はるかに食感も良くそれなりに美味しいと感じることができる。代替肉、というとボソボソだったり青臭い匂いがしたり、とあまり良い印象は持っていなかったが、インポッシブル・バーガーはそれなりのレベルに仕上がっている。

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