今月の旅指南

2011年12月23日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 松竹梅や鶴亀など、日本にはおめでたいとされる文様が幾つかある。これらの文様に注目し、新しい年を迎えるお正月や季節ごとの祝いの席に使われてきたうつわに焦点を当てた展覧会が開催される。

色絵 雲龍文 鉢 伊万里 江戸時代(17世紀末~18世紀初) 高さ10.8センチ 口径25.8センチ 高台径11.5センチ 戸栗美術館所蔵

 陶磁器専門の美術館として知られる戸栗美術館所蔵の伊万里焼、鍋島焼のコレクションの中から、縁起のよい文様の名品を選んで展示するもので、その総数は約100点。赤や金彩を多く使った金襴手(きんらんで)と呼ばれる伊万里焼から、将軍家への献上品として作られた鍋島焼まで、江戸時代の人々に珍重された祝いのうつわが勢ぞろいする。

 2羽の鳳凰を描いた鍋島の皿や、破魔弓(はまゆみ)と結熨斗(むすびのし)を組み合わせた伊万里の変形皿など、ハレの席にふさわしい文様のうつわは、まるで宝石のような絢爛さだ。うつわに施された吉祥文様は、中国の伝説をもとにしたものが数多い。展示室では文様ごとに作品を分けて紹介しているので、不老長寿を意味する亀甲、子孫繁栄を願う石榴(ざくろ)など、文様に込められた人々の願いを読み解くのも鑑賞の楽しみとなろう。


祝福のうつわ ~伊万里・鍋島名品撰~
<開催日>2012年1月4日~3月25日
<会場>東京都渋谷区・戸栗美術館(山手線渋谷駅下車)
<問>03(3465)0070
http://www.toguri-museum.or.jp/

 

◆ 「ひととき」2012年1月号より


 

 

      

 
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