シリア情勢の今後 新たなシナリオ


世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。

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7月27 日付Foreign Policyで、Tony Badran米Foundation for Defense of Democracies研究員は、アサド政権は、今の支配が持たなくなった時は、ロシア、イランの援助を頼りに、アラウィ派の元来の本拠である海岸沿いの山岳地帯に、生物化学兵器を持って、立てこもるかもしれない、と論じています。

 すなわち、アサド政権は、シリア内部の地域や、北東のクルド地域の支配権を失いつつある。ダマスカスについては、兵力を集中して要塞化して守ろうとしているが、もともとアラウィ派は多数でなく、更に大量のスンニ派の避難民のダマスカス流入が事態を難しくしている。

 したがって、ある時点で、アサドがアラウィ派の本拠である海岸沿いの山岳地帯に、大量の生物化学兵器を持って、ロシアやイランの援けを頼りに、立てこもる可能性も排除できない。それはレバノンの状況にも似ている(かつてレバノンを支配したキリスト教徒が、現在のヒズボラの優勢下において、その何百年の本拠であるレバノンの山岳地帯を中心に勢力を維持していることを指すと思われる)。

 アサド政権は、現在手痛い打撃をこうむっているが、これは、話の終わりではなく、新しい状況の始まりであるのかもしれない、と論じています。

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 この論説で、シリア情勢の今後の見通しについて、一つの新しい可能性が提示されました。もちろん、まだ残る可能性は、アサド政権が、ダマスカスとアレッポの制圧に成功することですが、それに失敗した場合のシナリオははっきり見えていませんでした。

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