白物家電に本格参入 アイリスオーヤマ
プラスチック加工技術とスピード開発で
勝ち取ったLEDシェア1位

WEDGE2月号第二特集


中西 享 (なかにし・とおる)  経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。1972年共同通信社に入社、経済分野を取材し編集委員などを経て2010年に退職し、現在は経済ジャーナリスト。

WEDGE REPORT

ビジネスの現場で日々発生しているファクトを、時間軸の長い視点で深く掘り下げて、日本の本質に迫る「WEDGE REPORT」。「現象の羅列」や「安易なランキング」ではなく、個別現象の根底にある流れとは何か、問題の根本はどこにあるのかを読み解きます。

»最新記事一覧へ

ガーデン用品から出発したアイリスオーヤマが、白物家電に本格参入している。空気清浄機、調理器、掃除機などの製品を相次いで出し、家電分野で急速に売り上げを伸ばしている大山健太郎社長に快進撃のノウハウを聞いた。

Q:今後は冷蔵庫など大型家電も手掛けるつもりか

アイリスオーヤマ・大山健太郎社長 
(撮影:編集部)

A:当面はコンパクト家電をやりたい。大手家電メーカーは4人家族をターゲットにしてきたが、われわれは単身者や新生活を始める人だったら何がほしいかなど、細かいセグメントのニーズをくみ取って製品化する。新規に参入するにしても、強みを発揮できるものでないとだめだ。

Q:どうして価格の安い商品を作ることができるのか

A大手は部品を一次下請け二次下請けに出すピラミッド構造になっているが、わが社は全部自前でやる。メーカーと物流会社を合わせたメーカーベンダーというシステムを作った。自分で設計して自分で組み立て、保管するので、下請けに出すコストや販売管理費が掛からない。社内で一貫生産する「垂直統合」の体制になっている。下請けを介さないため、追加注文が来てもすぐに対応できるメリットもある。

Q:デジタル化でどういう変化が起きているのか

Aコアの技術さえあればあとは部品を組み立てるだけ。デジタル化によって何でもできてしまう。調理家電の分野も、いまはパソコン制御で最初に設定しておけば自動的に出来上がる。もともとプラスチックの会社なので、製品の周りの部分の生産はお手のものだ。LED(発光ダイオード)電球がその典型だろう。LEDチップはよそから購入するが、あとは自前。LEDの家庭用電球(数量ベース)ではシェアが首位になったので、これからそのメリットが出てくる。

1
nextpage
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
「WEDGE REPORT」

著者

中西 享(なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。1972年共同通信社に入社、経済分野を取材し編集委員などを経て2010年に退職し、現在は経済ジャーナリスト。

WEDGE Infinity S
ウェッジからのご案内

Wedge、ひととき、書籍のご案内はこちらからどうぞ。

  • WEDGE
  • ひととき
  • ウェッジの書籍