2024年5月4日(土)

山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2022年8月2日

 今回は中央アジア紀行を終えて立ち寄ったシンガポールでのコロナ体験記だ。シンガポールでは帰国できないコロナ難民が数百人も日本大使館に並んでいた。海外に出張や観光旅行に出た日本人がにコロナに罹患して帰国ができない話をよく耳にしていたが、筆者もその1人になってしまった。

楽しいはずの中央アジア旅行が最悪の展開に

検査を受ける筆者

 6月20日から1カ月かけた中央アジア旅行の終盤にコロナに感染した。強行軍の疲れを癒やすため、3日間だけシンガポールに立ち寄ったときのことだ。

 筆者が行ったルートは東京発、シンガポール経由で、トルコに3日、ウズベクスタンのタシケントに6日、キルギスに6日間、カザフスタンにも6日間滞在したが、どの国も推定感染者数は一切報道していなかった。

 中央アジアに都合20日滞在して帰路に再びシンガポールに入国したのが7月11日で、日本に帰国するためにPCR検査を受けたのが、出国してから23日目の7月13日だった。

 日本ではPCR検査が必須であるが、ART(ANTIGEN RAPID TEST)検査、すなわち抗原検査で陰性が確認できれば帰国することができる国もある。日本ではなぜ、ARTは認めずにPCRでなければ帰国許可が取れないのか? PCR以外は前例がないからということになっていた。

 シンガポールで聞いたところによると、PCRは遺伝子配列の関係から完全な陰性になることはなく、いわゆる「疑似陽性」の形で結果が出てくるので、抗原検査と合わせて実際には回復してる途中だというふうに判断するらしい。例えば、PCRで陽性が確認されてもARTで陰性になって5日間〜7日間経過すれば自動的に回復したと判断されているようだ。

簡易検査キット

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