ミニロボット掃除機「MOCORO(モコロ)」
ペット感覚にこだわった女性社員

菅野智子さん (シー・シー・ピー ホームケアプロダクツ部)


池原照雄 (いけはら・てるお)  ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

ヒットメーカーの舞台裏

どんな不況でも、次々と誕生するヒット商品。気になるあの商品は、いったいどのようにして生み出されたのか。舞台裏の開発秘話を丹念に追い、開発者たちの生きざまに迫ります。

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直径12センチの毛糸玉のような球体がごろごろ転がりながら、床のホコリやペットの毛などをからめ捕る。ロボット掃除機の簡易タイプで、3980円というお手頃価格も受け、人気急上昇中だ。2月の発売時には年10万台の販売を見込んでいたが、初期出荷の3万台は1カ月でほぼ完売した。

カラーはピンク(写真)のほかにオレンジとグリーンがある

 プラスチック製の球体を、モップなどに使うマイクロファイバー繊維のカバーで覆っている。球体内部にはモーターやおもし、マイコンなどで構成される駆動機構がある。モーターを回すことによって球体内で重心位置を変化させ、自走させる仕組みだ。5秒おきに転がる方向が変わるようにマイコンで制御している。障害物に行く手を阻まれた場合も、重心の位置が移動するため、そこに留まらず別方向に動き出す。

 スイッチを入れると15分間動き続けるようにセットされており、1~2畳分のスペースを掃除する。重さは約350グラムで、単3電池3本を使い3時間ほど動く。床面から14センチ以上の空間があるベッドやテーブルなどの下に潜り込むことも可能だ。

 ただし、吸引装置はなく、カバーにホコリなどをからめる方式なので、大き目の紙片など滑りやすいものや重量があるものは苦手だ。カバーは脱着方式で、水洗いもできる。

 方向転換する5秒置きに、「ニャウリー」など、動物のような機械音のような独特の音声2種類をランダムに発する。この〝鳴き声〟や毛糸玉のような可愛い外観が、女性ユーザーに受けているそうだ。音声機能は「うるさい」という向きに配慮して、オン・オフが選択できるようにしている。

 開発・販売元のシー・シー・ピー(東京都台東区)はバンダイナムコグループの企業で、家電と玩具を手掛けている。2011年からは円盤型の本格的な自走式ロボット掃除機を商品化しており、このMOCOROにもそのノウハウが生かされた。

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「ヒットメーカーの舞台裏」

著者

池原照雄(いけはら・てるお)

ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

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