今月の旅指南

2013年10月25日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 毛利36万石のお膝元として栄えた山口県萩市。毎年11月第2日曜に開催される萩時代まつりでは、往時を偲ばせる萩大名行列が市内を練り歩く。「イサヨーシ」の掛け声とともに、毛槍(けやり)や道具類を受け渡しながらゆっくりと進む隊列は、古くからの武家屋敷や商家が残る町並みに溶け合って、まるで時代がさかのぼったかのよう。

 萩市商工観光部観光課の井上健助さんによると、「萩大名行列の起源は定かには伝わっていませんが、江戸時代から続く奉納行列で、市内の金谷(かなや)天満宮祭礼の際に挙行されてきました。現在では、平安古町(ひやこまち)の平安古備組(そなえぐみ)と、古萩町(ふるはぎまち)の有志の2組による大名行列が実施されており、参加人数は総勢200名に上ります」とのこと。

行進の途中で披露される「草履舞」

 祭り当日の朝、2つの大名行列は各町内を出発、異なるルートを通って中央公園へと向かう。平安古備組の行列では、御駕籠(おかご)に着物姿の女の子が乗り、華やかさを添えている。道中の要所で御駕籠を据えて、「草履舞」や、5.5メートルの槍を操る「長州一本槍」などが披露される。一方、古萩町の大名行列は、羽織袴姿の“旦那”と呼ばれる男の子が馬に乗って一緒に行進し、沿道の注目を集める。

萩時代パレードでは、高杉晋作が率いる奇兵隊も登場

 正午には2つの大名行列に、奇兵隊や甲冑(かっちゅう)を身に着けた萩藩歴代藩主、小中学生のブラスバンドなどが加わった約700名の「萩時代パレード」が中央公園を出発し、金谷神社まで、約2キロの道を進んでいく。今年は萩出身の高杉晋作が奇兵隊を結成して150年目に当たるため、全国から参加者を募り、奇兵隊大パレードも展開する。このほかに萩城跡と中央公園で、民踊の上演や岩国藩鉄砲隊による火縄銃の演武などもあり、見どころは尽きない。

 「時代パレードの起点となる中央公園や、最終地点の金谷神社前なら、大名行列をはじめ、パレード参加団体をすべて見ることができます。また、平安古鍵曲(かいまがり)など、昔ながらの町並みの中で見学するのもよいでしょう」

 城下町の景色とともに、時代絵巻さながらの行列を眺めてみたい。

萩時代まつり
<開催日>2013年11月10日
<会場>山口県萩市・中央公園など(山陰本線東萩駅からバス)
<問>萩時代まつり実行委員会(萩市観光課内)☎0838(25)3139
hagi-kankou.com/event/article/4/

◆「ひととき」2013年11月号より

 

 

 

 
 

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