WEDGE REPORT

2014年2月21日

日照条件の良い九州地方では、これまで価値がつかなかった遊休地が次々メガソーラーに転換している。すでに限界容量近くまで太陽光発電が設置され、電力会社に接続を断られる地域も出始めた。「エコ」のイメージで捉えられることが多いはずの太陽光パネルだが、自然や景観を壊すと反対運動が発生している地域もある。「乱開発」の様相を呈し始めた、ソーラーバブル最前線の状況を追った。

 九州の中でも特に日照条件がよく、メガソーラー(大規模太陽光発電所)が多いといわれる大分県の国東半島を訪れた。杵築市は、所有する遊休地をメガソーラー事業者に積極的に貸し出してきた。2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)が始まって1年ほどの間は、ひっきりなしに電話がかかってきたという。

 1980年代末に造成された速水インター工業団地では、長らく売れ残っていた区画で、20年契約の土地貸借によるメガソーラー事業が始まっている。

ハンファQセルズジャパンの大分杵築メガソーラー発電所の造成工事。30万平方メートルの土地に20MWの太陽光パネルを敷き詰める(撮影・編集部、以下特記なき場合同じ)

 市商工観光課は、「製造業の海外シフトも進む中、工場誘致が簡単にできない時代が続いた。賃借料が入るのは財政上助かる」と説明するが、一方で「メガソーラーは維持管理に人手がかからず、雇用の波及効果があるのは造成時くらい。今後、メガソーラーへの賃貸を強く推進する考えではない」と言う。

メガソーラー反対 条例制定の動きも

 由布岳の北麓に広がる湯布院塚原高原は、美しい牧草地が一面に広がり、大草原を吹き抜ける風が心地よい。別荘地として人気があり、他地域から移り住んでペンションや貸別荘などを営む人も多い。この塚原高原にある市有地でメガソーラーの開発計画をめぐり住民間で対立が発生している。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る