世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年5月26日

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 米ウォールストリート・ジャーナル紙の4月24日付社説は、オバマが、尖閣防衛に日米安保条約が適用されると明言し、日本の防衛努力、特に、集団的自衛権行使容認への取り組みを支持したことを評価し、オバマは必要なメッセージを発した、と歓迎しています。

 すなわち、米国が日本の尖閣諸島への中国の攻撃に対して条約上の防衛義務を負うかどうかについての曖昧さを払拭するという点で、オバマは満点であった。オバマは、「我々の日本の安全へのコミットメントは絶対的であり、第5条は、尖閣を含む、日本の施政下にあるあらゆる地域に適用される」と、4月24日の安倍総理との共同記者会見で述べた。

 それは、昨年11月の中国による防空識別圏設定に対する米国の弱く曖昧な反応から来るダメージを帳消しにするのに役立つ。尖閣周辺での中国の好戦的なレトリックと瀬戸際政策は、北京が、米国との戦争の可能性を真剣に考慮していないことを示唆している。

 4月初め、米軍も、軍事力の行使も辞さないことを示した。海兵隊のウィスラー司令官は、中国が尖閣を侵略したならば、それを取り返す自信がある、と表明した。ウィスラーが個人的見解を言ったのではないことは明白である。ヘーゲル国防長官は、もう少し微妙だが、同様に強い警告を、北京に対して発している。

 さらに、オバマは、読売新聞に次のように言っている。「私は、日本の防衛力強化、また、集団的自衛権の行使について存在する制約の見直しを含む、米軍との協力の深化のための努力につき、安倍総理を称賛する」。これは、日本の自衛隊が同盟国を護ることができるようにする憲法解釈の変更に、米国が支持を表明したことになる。

 オバマの発言は、米国が日本の軍国主義の復活を恐れているとする中国の国営メディアの希望的観測に対する反駁にもなっている。中国の指導者は、共産党がまくしたてている反日プロパガンダが、自らの支配を正当化してくれると信じているかもしれないが、オバマと安倍が肩を並べている図を見て、他国ではそういうことは通用しない、と納得すべきである。米国と他の国々は、地域の平和と繁栄に対する、戦後の日本の貢献をよく認識している。日本は、新しい独裁体制の台頭を抑止する民主国家の同盟に軍事的貢献をする、普通の国になることにより、もっと多くのことが出来よう。

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