WEDGE REPORT

2015年2月16日

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中小製造業の経営者たちが自腹で視察ツアーを企画した。一歩を踏み出さなければ何も始まらない。

 「Hello everyone! My name is……」

 フィリピンのルソン島中西部に位置するスービック。かつてアジア最大のアメリカ海軍基地が存在し現在は経済特区に指定されているこの場所に、中小製造業の経営者13人が集い、早朝から英語のレッスンに励んでいた。

フィリピン人講師の英語レッスンに参加者は四苦八苦

 視察ツアーの目的は「海外への販路開拓」。午前中に「英語レッスン」、午後は「現地に進出した台湾企業との交流」や「工場見学」、「フィリピン学生との交流」、「ツアー期間中の成果として、英語で自社のプレゼンテーションを実施」といった盛り沢山な内容だ。

 この5泊6日の視察ツアーを企画したのは「高付加価値アルミ鋳造」を取り扱う栄鋳造所(東京都八王子市)専務の新武浩さん(37)。栄鋳造所では現在、海外に販路を広げるために、外国人社員の採用にも注力している。

多くの日本企業が進出するタイ・バンコクの街並み (OLAF PROTZE/GETTYIMAGES)

 「本業が国内になくなってきているからこそ海外に出なければ生き乗れない」という思いで、新さんは東南アジアを中心にフランスやアメリカなどをめぐる。月の半分を海外で過ごすこともある。

 今回の視察ツアーの発端は、新さんが英語の話せる学生をリサーチしようと、2014年4月にフィリピンを訪れたことだった。そこで、スービックに日本企業向けの英語学校「iYES」を開設しようとしていたメガバンク出身の天辻忍さん(52)、東芝出身の中沢宏行さん(52)に出会った。

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