Inside Russia

2015年3月13日

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 「いよいよ宇宙人になった」――。弟邦夫氏にそう酷評された兄の鳩山由紀夫元首相のクリミア半島訪問は、連日、ロシア主要メディアがトップニュース扱いで伝えた。昨年3月のプーチン政権による併合以来、世界の主要国で首脳経験を持つ大物政治家が現地を訪れたのは今回が初めて。新右翼政治団体「一水会」のリーダー、木村三浩氏やジャーナリストの高野猛氏らが加わった代表団を率いた元首相は行く先々で手厚い歓迎を受け、滞在中、日本国内での批判が伝えられると、クリミアへの移住の可能性まで口にした。

 欧米が国際法違反と指摘し、ウクライナの領土一体性を侵害する発端となった昨年3月の住民投票について、元首相が「民主的な手続きだ」と評価してその正当性を認めたことは、日本と領土問題を抱えるプーチン政権へ誤ったシグナルを与えかねない。

クリミアを訪問した鳩山由紀夫元首相(写真:ロイター/アフロ)

一行を国賓級扱いで迎え入れ

 鳩山サイドは用意周到にクリミア訪問を準備したようだ。露有力紙コメルサントによると、鳩山氏は昨年8月に訪問の希望を表明、クリミアの地元政府に手紙を送り、正式な招待を受け取った。3月の訪問となったのは、この時期に併合1年の記念行事が行われるため、「現地の人々と交流したい」と強く希望する鳩山氏自身が選択したのだという。

 クリミアとの仲介役を果たしたのは、一水会の木村氏とみられる。木村氏は数回、現地入りを果たし、プーチン大統領と関係を持つ地元の政治リーダーたちと交流を深めていた。日本の政府要人や有識者とも関係を持つ木村氏は、日本きっての親露派として、ロシアの外交当局もその行動力を認めている。今回の鳩山氏のクリミア訪問実現について、木村氏は現地メディアに「歴史的な意義がある」と打ち明け、「日本の外交政策に影響を与え、変更するチャンスを与えるものだ」と自賛した。

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