不況を生き抜く管理会計

2009年8月19日

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田中靖浩 (たなか・やすひろ)

公認会計士

1963年生まれ。三重県四日市市出身。早稲田大学商学部卒。外資系コンサルティング会社などを経て独立開業。現在、田中公認会計士事務所所長。経営コンサルティングからセミナー、新聞・雑誌の連載などに幅広く活躍中。最近は落語家・講談師などとコラボによるライブイベントを展開中。日本公認会計士協会東京会・経営委員会委員長、経済産業省・財務管理人材育成システム開発事業審議委員、東京都立産業技術大学院大学「ものづくり経営人材育成講座」検討委員・講師などを歴任。著書は、『右脳でわかる!会計力トレーニング』、『経営がみえる会計』、『12日間速習プログラム決算書トレーニング』(以上日本経済新聞出版社)など多数。数点は海外にも翻訳出版されている。

トレーニング中の著者

 低価格の安売りでもっとも怖いのは、提供する側の商品・サービスに対するこだわりやプライドが失われてしまうことだ。安さのみが全面に出てしまうと、品質やサービスの劣化が起こりやすい。これはかつて連続した中国産食物トラブルでも明らかだ。

 「客を選ぶ」とまで表現すると行き過ぎかもしれないが、「この高品質をわかる客にだけ来てほしい」という強烈な思い入れがないと、高価格は成立しない。

 輸出を大々的に展開する大企業はさておき、規模の小さいビジネスでは「わかる客だけ来てほしい」で商売が成立する。見方を変えればそうやって客を選べるのが小規模ビジネスの強みだ。こうした「こだわりの高価格路線」こそが小さいビジネスに向いているのだ。小さいビジネスがマクドナルドやニトリの真似をして安売りしている場合ではない。

 今回取りあげたフィットネスでも、結論は前回のホテルと同じところに落ち着きそうだ。値下で低価格路線に進むなら、それに耐えうるビジネスモデルの再構築が必要。そして値上で高価格路線に進むなら、それなりの「こだわり」が必要。ただライバルに合わせて値下げする中途ハンパな値下げが一番よくない。

 ・・・・と、そんなことを身も心も鍛えつつ、考える私でした。

 

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