Bangkok駐在便り

2015年11月8日

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 タイの自転車ブームがとどまることを知らない。今年8月、シリキット王妃の誕生日を記念して企画された自転車イベント「Bike for Mom」には、14万6000人が参加し、サイクリングパレードとしては最多の参加者数として、ギネス記録にも認定された。日本人居住区として有名なスクンビットでは、ヘルメットをかぶり、ロードバイクやMTBで颯爽と走っていく人を見かけることももはや日常的な光景となり、専門店も年々増えているのが現状だ。

「Bike for Mom」の様子。参加者数がギネス認定された

 ただ、道路は整備されずにボコボコ、危険な運転の自動車やバイクも多く、また自転車自体が高価であるため、ここバンコクでブームが来ていること自体、日本人の感覚すれば意外ではあるが、着実にその波は広がりをみせている。

 詳しく調べてみると、自転車ブームは2009年以降から始まったとされている。当時は、若者やデザイナーなどを対象に、ファッションとしてBMX(いわゆるエクストリーム系)が流行。王宮広場や中華街ヤワラアート、カオサン通りなど、比較的路面が整備されたエリアに集まって、ショートトリップや食べ歩きなど、いわばサークルのような形が行われていた。

 ここ1、2年でみると、バンコク都内では「CAR FREE DAY」といった渋滞解決のために自転車の普及を促すイベントが大々的に開催されるなど、国策の一つであることも注視すべきだろう。並行するように健康ブームやエコブームも相まって、広がった背景も見逃せない。また、海外の流行を知るインフルエンサーたちが国内にブームを持ち込み、こぞってSNSで拡散し、彼らに憧れる人たちが追随するという現象もみられた。さまざまな背景があり、自転車ブームがどんどん熱を帯びていった。

 2013年には「International Bangkok Bike」が開催。11万7000人が参加し、物販など売り上げは7400万バーツ(約2億5000万円)にも上った。同イベントは、年2回を行われ、今年は15万人が参加し、約5億バーツ(約17億円)の経済効果をもたらした。主催者は「自転車ブームはさらに拡大していく。政府の政策もあって、タイ人が自転車に乗る機会は増えていくだろう。タイの自転車人口は300万人とも言われている。人気は、ロードバイクと電動自転車、クロスバイク。価格帯は、昔は1万B(約3万4000円)が多かったが、最近では1万5000B(約5万1000円)に上がってきた」と話している。

物販の売り上げも相当なもの。購買意欲の高さがうかがえる

 自転車の種類をみてみると、昔は固定ギアが主流だったが、最近では自転車通勤も増え、固定ギアからロードバイク、電車内に持ち込める折りたたみ自転車も人気。

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