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2016年4月18日

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田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 先日、日本の大規模コメ生産者の方々から本音を聞かせていただく機会を得ました。「日本国内の市場が年々小さくなっている」。「自分たちの作っているコメの買い手がどんどん少なくなっている」。「新しい大きな市場へ出ないといけないと思う」。「しかし、どこにどうやって市場を求めればいいのか」。「コメの輸出も国をあげて促進するとは聞いている」。「具体的に自分のコメはどうしたら輸出できるの?」。

意識が変わりつつある日本のコメ生産者

iStock

 日本国内では非常に規模の大きな生産者の方々であり、コメは作れば売れた時代から考えると、大きな意識の変化が起きていると感じました。

 海外の米作農場と比較すると、日本のコメ生産者は経営規模が小さく、米の生産費を下げることができない、コメの価格が下がると経営が維持できない、コメ価格の維持上昇を期待する、という話が大勢を占めていた20年、いや10年前までの、大規模米作り経営者の意向でした。

 いま私は仕事の拠点であるウルグアイに入っています。その前に、ロサンゼルスで良質米を販売している、食品卸業者と日本産米の輸入販売について、打ち合わせを行いました。そして、渡米前には日本のコメ産地の生産者の方々と、今年取り組む本格的なコメ輸出について、話し合いを行っていました。

 日本の産地では将来を見据えた日本産「おいしいお米」の輸出販売について、生産から製品作り、そして港からの輸出までの工程や価格の設定について、真剣な打ち合わせを持ちました。その打ち合わせは、ある意味「背水の陣」であり、輸出に販路を求める覚悟が感じられました。

 その一方で、「おいしいコメ」の販売で重要な役割を果たす現地の食品卸業者のコメントは、カリフォルニア産米の抱えている問題を指摘しながら、日本からの「おいしいお米」の輸入販売の可能性に期待している、というものでした。

アメリカでの途中下車で見たこと

 日本とウルグアイとの行ったり来たりの間に、時々アメリカに途中下車をしています。カリフォルニア産米の生産や白米など製品の品質、輸出や国内販売についても、現地の米業界関係者たちと話をしています。生産圃場や精米工場を訪問したり、消費地である都会のスーパーやレストランを訪問しながら、実態を見聞きしておりました。

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