WEDGE REPORT

2016年5月20日

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窪田秀雄 (くぼた・ひでお)

1953年生まれ。日本原子力産業会議を経て2008年より現職。

 環礁などを埋め立てて人工島を建設している南シナ海の南沙諸島や西沙諸島では、今後、飛躍的にエネルギー需要が増大するとみられている。国家大型補給基地では、5000~8000人が生活するためのエネルギーが必要になる。同基地では、周辺の石油・ガス田の採掘プラットフォームや輸送船、飛行機などに対してもエネルギーを供給しなければならず、そのためのインフラが必要となる。

中国は南シナ海で人工島(軍事基地)の建設を進めている。写真はジョンソン南礁
(ARMED FORCES OF THE PHILIPPINES/THE NEW YORK TIMES/AFLO)

 

 南シナ海では、今後10年以内に8カ所の大型飛行場と12カ所の軍事・民間用の港を建設する計画がある。そこでエネルギー源として期待されているのが、浮動式原子力プラントである。

 各事業者と各省政府によると、中国は計画中のものだけで、270基を超す原子力発電所の建設を予定し、軽水炉、高速炉、高温ガス炉、トリウム溶融塩炉、進行波炉、原子力船に軍事的な開発まで、原子力に対してあらゆる研究開発を行っている。

 中国は電力だけでなく熱や蒸気を供給し、海水淡水化にも利用できる浮動式原子力プラントを、海域でのエネルギー供給の本命と位置付けている。

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