WEDGE REPORT

2016年5月26日

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崔 碩栄 (チェ・ソギョン)

ジャーナリスト

1972年韓国ソウル生まれ。韓国の大学で日本学を専攻し、1999年渡日。関東地方の国立大学で教育学修士号を取得。日本のミュージカル劇団、IT会社などで日韓の橋渡しをする業務に従事する。現在、フリーライターとして活動、日本に関する紹介記事を中心に雑誌などに寄稿。著書に『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(彩図社刊)、『「反日モンスター」はこうして作られた-狂暴化する韓国人の心の中の怪物〈ケムル〉』(講談社刊)がある。

 GW(ゴールデンウィーク)の間、日本でちょっとした事件が話題になった。5月3日に埼玉スタジアムで開かれたサッカーのアジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグの最終戦、浦和レッズと韓国の浦項スティーラーズの試合で起きたハプニングだ。それは1-1の引き分けに終わった試合の後、浦項の選手が巻いていたテーピングをグラウンドに捨てたところから始まった。これを見た浦和の選手が韓国選手に注意すると、韓国選手は投げ捨てたテーピングを集めた。

韓国ではほとんど話題にならなかった

iStock

 そこで終わっていたら何の問題もなかっただろう。ところが若い選手がせっかく集めたものを浦項のキャプテンが再びグラウンドに放り投げたのだ。挑発的な行為を目のあたりにした浦和の選手たちは激高し、両チームは今にも殴り合いを始めそうな衝突寸前の険悪な雰囲気になった。

 試合直後、浦項の選手たちが巻いていたテーピングを投げ捨てる場面や浦和側が抗議し揉み合う場面を撮った動画がネット上に公開されると、日本国内では韓国選手のマナーについては批判の声が上がり、テレビニュースでも取り上げられた。

 ところが、日本の反応とは対照的に韓国ではほとんど話題にならなかった。この事件を報じたのはわずか3社ほど。それも日本の2chや海外のゴシップニュースを拾ってきて翻訳、掲載してリリースすることで知られているいわゆる「ネットメディア」によるものだ。つまり、実際の試合は見もせず日本のネット・ニュースをみて書かれたような記事でしか報道されなかったのだ。東京に支社を置く韓国の全国紙やテレビ局など、大手マスコミがこの事件を報じることはなかった。東京に数十人もいる韓国マスコミの特派員たちはこの事件を報じる日本のニュースに接したはずなのになぜ彼らはこのニュースを報じなかったのだろうか。

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