風の谷幼稚園 3歳から心を育てる

2009年12月24日

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本連載「風の谷幼稚園 3歳から心を育てる」では、大人の身勝手さがまかり通る幼児教育に疑問を抱いた一人の女性・天野優子氏が、ゼロから創りあげた「風の谷幼稚園」で、子どもたちとどのように接し、それによって子どもたちがどのように成長していくのか、密着レポートをお届けしている。今回は、年末年始の特別企画として、著者である野村滋氏が、天野園長にインタビューを敢行。この時期だからこそ家庭で行ってほしい子どもへの教育などについて尋ねた。

野村(以下――印) 年末は大掃除やお正月の準備などあると思いますが、親は子どもとどんな風に過ごせば良いでしょう?

園長・天野優子氏

天野園長: 年末年始は、親も仕事が休みで、家族が揃ってゆっくりできる、おそらく年に1回ぐらいしかないと思われる貴重な時間です。日頃経験できないようなことにも挑戦し、新鮮な気持ちで新年を迎えられるようにしてあげてほしいと思います。

―― では、具体的に「お手伝い」の話から。年末といえば大掃除ですが、子どものお手伝いはどんなものが考えられますか?

大掃除が必要ない現代?

天野園長: 大掃除に関しては、私の時代は天井の煤払いから畳叩き、障子の張替えなどが中心でしたが、今多くの家庭は洋風のインテリアが中心で、そんなことを行う必要はないでしょう。さらに、日常的にきちんと整理整頓されていれば、大掃除自体が必要ない場合もあるかもしれません。昔は人間の手できれいにしなければならないところがたくさんあったので、いやがおうでも子どもの手が必要となりますから、家族総出で家の仕事をしたものです。しかし、現代ではそのような状況はないですよね。

いつも密着レポートをお届けしている、野村滋氏。開園当初から幼稚園の変遷を追い続け、今では幼稚園の先生と同じぐらい天野園長の教育理念を理解していると言われるほどに。

―― そうすると、子どもが大掃除を手伝う必要がなくなってしまうということでしょうか?

天野園長: そうですね。子どもたちの、「自分は家族の一員である」という意識が希薄になってしまうかもしれません。家族みんなできれいにしようという目標をもって働き、子どもなりに「自分もみんなの役に立っている」「親に喜んでもらった」ということを実感するのは、家族の一員としての誇りにもつながるのですが。

―― 天野園長は、密着レポート(6)「優しい子が育つお風呂と洗濯袋」の中でも、子どもが衣服を畳んで洗濯袋に入れ、親がそれに対して「こうしてもらえると洗いやすい」という感謝の気持ちを伝えるように指導していると話してくれました。そうすると、年末年始もそのような機会を意図的に設ける必要がありますね。

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