母子手帳が世界を変える

2016年8月18日

 母子手帳の海外展開が検討されている。日本に住む子の親ならだれでも知っている母子手帳、すでに多くの国で導入されている。また、さらに多くの国において導入が検討されている。

 母子手帳の特徴は、

 1) 妊婦と子ども個人の健康に関して書きこむこと

 2) この情報を医療従事者と家族が共有すること

 3) 家族がそれを持つこと

 となっている。

何の役に立つのか? 

モンゴルで使用されている母子健康手帳。ピンクブックと呼ばれている。

 日本では当たり前の母子手帳だが、別の国で導入が検討されるとなると、「なんの役に立つのか」「それはコストに見合うのか」といったような真剣な検討がされる。

 10年近く前、モンゴル国を訪れる機会があり、同国の保健省(日本でいう厚生労働省)の母子保健担当者と意見交換をする機会があった。その際、日本の母子手帳に大変興味を持っている、というお話をいただいた。

 ただ、政策として導入するには、「単なる手帳」といえども、印刷代や研修費用など、導入のためにはコストもかかる。そこで、母子健康手帳は役に立つのか、立つとすれば、どのように役に立つのか、検証する必要があるという意見もあった。

 実は日本の母子手帳は、この時まで、「本当の役に立つのか」ということに関して、保健医療分野では当たり前となっているランダム化比較試験という質の高い手法を用いた検証をされたことがなかった。

 そこで、モンゴル国と日本の母子保健に関する関係者が一丸となって、母子手帳が本当に役に立つのか、ランダム化比較試験で検証しよう、ということになった。

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