今月の旅指南

2010年2月26日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

「緑の服の女」 1930年 
油彩・合板 
ポンピドゥーセンター所蔵 ©2010 TAH Licensed by MMI/Photo MNAM, Dist. RMN/DNPartcom/ADAGP & SPDA

 タマラ・ド・レンピッカ(1898~1980年)の絵画は、見るものに強烈な印象を残す。そして、その自由奔放で華麗な生き方もまた、人々の注目を集めた。 

 ワルシャワのブルジョアに生まれたレンピッカは、18歳のとき、プレイボーイの弁護士と結婚するが、翌年ロシア革命によりパリへ亡命。生活能力のない夫の代わりに画業で身を立てる決意をする。

 やがて、パリの社交界に進出、ハリウッド女優並みの美貌をもつ彼女は自らの写真を名刺代わりに、亡命貴族や財界人、文化人などの肖像画を描きながら、画家としての地位を築いていく。時はアール・デコの全盛期で、彼女の描く作品はその時代の雰囲気とも合致し、欧米で一世を風靡するところとなる。ちなみに、私生活ではスポーツカーを乗りこなし、恋の相手には女性もいたというからすごい。

 レンピッカとその作品を熱狂的に支持する人は今も多い。ジャック・ニコルソンやバーブラ・ストライサンドなどの大スターが作品を購入し、マドンナはコンサートのステージ演出にも作品を使用しているとか。

 今回の展覧会は、世界各地の美術館や個人が所蔵するレンピッカの傑作が一挙に鑑賞できるまたとない機会だ。クールな輝きを放つ作品の魅力を、ぜひ会場でじかに感じてみたい。

 
 
 
 

美しき挑発 レンピッカ展
東京都渋谷区・Bunkamuraザ・ミュージアム(山手線渋谷駅下車)
〈問〉レンピッカ展 テレフォンサービス 03-6215-4408(24時間/自動音声対応)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/index.html

◇イベント情報◇ 3/18(木)に緑色の服で来館した方は、当日券が100円引き!
1980年3月18日。タマラ・ド・レンピッカは、メキシコのクエルナバカで82年の劇的な人生を閉じる。その遺灰は本人の遺志に従い、親友の芸術家ビクトール・コントレラスによって、活火山ポポカテペトル山の火口付近に撒かれた。
レンピッカ没後30年にあたる、3月18日(木)は、レンピッカの代表作《緑の服の女》にちなんで、緑色の服を着てBunkamura ザ・ミュージアムに来館すれば、当日券が100円引きとなる。
この機会に、レンピッカへの思いを馳せてみてはいかがだろうか。
「没後30年記念 <緑の服の私>」
3月18日(木)に緑色の服を着て来館すれば、入館料を割引き。
一般¥1,400→¥1,300 大学・高校生¥1,000→¥900 中・小学生 ¥700→¥600
※当日券のみ対象 ※お一人様、一回限り ※他の割引との併用はできません。

◆「ひととき」2010年3月号より


 

 


 

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