ネット炎上のかけらを拾いに

2016年10月21日

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 週刊誌『AERA』10月8日発売号の第一特集は「早稲田vs.慶應」。たびたび話題になる私大の2強を取り上げた企画だったが、皮肉なことにネット上では両大学の学生による“不名誉争い”といってもいいような騒動が巻き起こっていた。停電に乗じた差別的デマをつぶやいたのは、早稲田大学在学中と思われる人物。一方、慶應大学では集団強姦容疑での捜査が報じられていることに関連し、複数の学生が女性を中傷する内容のツイートを行っている。

デマを問われ「お口にチャックです」

 プロフィール欄に「早稲田大学」、さらに所属学部名を書いた人物がデマをつぶやいたのは10月12日。都内で停電が起こったことに乗じて、「新宿のBURB〇RRYにいるんだけど停電発生 中国人がバックを掴んで逃走→自動ドア開かず、全力で衝突→気絶して警備員取り押さえ→客の悲鳴」(原文ママ、以下同)などと書き込んだ。ツイートは速いスピードで拡散されたが、当初からデマではないかと疑う人もいた。

 その後、ニュースサイトBuzzFeedが検証を行い、デマであることを確定(※参考:【更新】「停電時に中国人が火事場泥棒」デマ、投稿者は取材拒否の後に投稿削除)。ここまでであれば、たまに現れる悪質な愉快犯的ユーザーだ。しかしここからがひどかった。

 BuzzFeedの記者がこのユーザーに取材を申し込むと、「バズ何とかのトラフィックに貢献するのが嫌なのでお口にチャックです」と拒否し、さらに

 「どうでしょう、BuzzFeedで、もう二本程、現状をテーマに記事を書いてみては。デマと噂されるツイートと、それに群がる人達をうまく記事にできませんか?」

 などと、どこから目線なのかわからない提案。記者が「まず第一に(略)ツイートが真実であったのか否かをお答えいただきたいと考えております」と投げかけると、

 「うーむ、それが通るのは本当に素人だけだとおもいますよ。まずはお互いにwin-winな状況をそちらが見せてくれないと、私は動きたくないですね」と返答した。

 念のためにもう一度説明するが、このユーザーはデマの発信源である。熊本地震直後には、動物園からライオンが逃げ出したというデマをツイートして後に偽計業務妨害で逮捕された男がいたが(過去記事参照)、緊急時のデマは非常に危険であることは言うまでもない。自分のデマを指摘されてのこの態度はあまりにも図々しい。その後、この人物はアカウントを非公開にし、裏アカウント(サブ用のアカウント)も非公開にしたままだが、こちらには現在も大学名と所属学部をしっかりと書いている。

 また、このユーザーが過去に障がい者や被爆者を中傷するような内容や、「女をレイプしろ 警察を殺せ」「尊師と飯食いながら、小学生の女の子どうやってレイプするか相談すんの楽しかったし、またやる必要ありだな」など、犯罪を示唆するツイートも行っていたことがわかっている。

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