ネット炎上のかけらを拾いに

2016年11月29日

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 キュレーションメディアWELQに批判が殺到している。これをきっかけに、ぜひともアクセス至上主義のウェブメディア業界も、少し目を覚ましてほしい。

「正確な情報よりアクセス数」の現状

 DeNAが運営するキュレーションメディアWELQが燃えている。近年、キュレーションメディア、バイラルメディアと呼ばれる媒体に、たびたび批判が集まっていたが、今回WELQを批判する人が多いのは、運営元が大手であることと、SEO対策が非常に強く、特に医療関連の情報で曖昧な内容が多かったからだろう。生死に関わる情報について、こんなサイトの記事が上位に出てしまうのは、さすがにまずいだろうと思う人が多かった。情報の誤りや、他サイトからのコピペが多いという指摘も続いている。

 質の低い記事を大量に制作し、検索での上位ヒットを狙う。欲しいのはアクセス数だ。どのニュースサイトでもアクセス数が稼げなければ広告が入らないから、アクセス数にこだわるのは当然のことではある。しかし、「メディア」と名乗る以上、アクセス数以上にこだわらなければいけないのは正確な情報を読者に伝える姿勢だろう。正義感ぶったことを言っても始まらないが、短期的にアクセス数稼ぎに走ったがゆえの当然の帰結に思えてならない。地道に質のいい記事を作ろうと試行錯誤する人たちからすれば、そりゃ潰さなければいけないメディアだと思われてしまうだろう。

iStock

 WELQでは炎上を受けてサイト上に改善していく意向を表す「お知らせ」を出した。これですぐに糾弾の声が弱まるとは思わないので、以降、似たようなメディアはどうか出てこないでほしい。

 WELQで記事を書いていたというライターからの告発も話題となった。記事の原稿料が1文字1円にも満たない安さだったこと、素人が書いた医療系記事を、素人が確認してOKを出すような制作スタイルだったことなどが語られている。

 記事の中では、こんなことも書かれている。素人の編集者(?)であり、実際のところ医療情報や引用元についての確認はほとんど行わないにもかかわらず、「キーワードが入っているか」「構成が指示通りか」については厳しいダメ出しが行われていたと。キーワードと構成は、検索対策において重要な点だから厳しいチェックが入ったのだろう。

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