世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2017年3月1日

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 米軍事力の弱体化に対する危機感は、米国内でも広く共有されているようです。

 トランプ大統領が米軍事力の強化を強調している理由は必ずしも明らかではありませんが、大統領と、米議会で軍事問題について最も権威があり見識の高い議員が、軍事力の強化で見解を共にしていることは心強いです。米国の軍事的抑止力の強化は、単に米国にとってのみならず、米国の同盟国、友邦国にとっても重要です。とくに中国の挑戦を受けているアジア・太平洋地域にとって、強い米国の存在は重要です。トランプ大統領は、世界の秩序の維持にはあまり関心が無いと見られていますが、トランプがどの程度同盟関係を重視するかは別として、米国が軍を近代化し、軍の能力を取り戻すことは、同盟国にとって歓迎すべきことです。

ロシアと中国に圧力を加える

 マケイン上院議員は、レーガン大統領を、米軍を再建した手本として称賛しています。レーガンは、米軍を再建したのみならず、ソ連を軍拡競争に追いやりました。ソ連邦が崩壊した一つの理由は、ソ連が増大する軍事費に耐え切れなくなったためと言われています。

 トランプ政権がどの程度軍事予算を増額するかは分かりませんが、その額と軍の近代化の内容によっては、ロシア、特に中国に軍拡の圧力を加える効果を持つことも考えられます。

  
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