映画『汚れたミルク/あるセールスマンの告発』は1990年代から今も続く事実に基づくフィクションだ。2014年の完成後、海外の映画祭では何度か上映されたことがあるが、その後、公開されることがなく、今年になって世界で初めて日本での公開が予定されている。
公開が遅れた理由は、作品を見ればすぐにわかるだろう。この作品は、あるグローバル企業に対する1人の労働者の告発を描いている。彼はこの告発のために脅迫を受け、祖国に帰れず、家族とも離れて暮らすことになった。
『汚れたミルク/あるセールスマンの告発』あらすじ
1997年.ある大手グローバル企業が、パキスタンで粉ミルクを強引に販売したことによっ
て、不衛生な水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児が死亡する事件が発生した。セールスマンのアヤンは、自らが販売した商品が子どもたちの命を奪っていることに気づき、世界最大企業を訴えようとする。アヤンの前に立ちはだかる、途方もなく巨大な権力の壁。しかし、男は人生の全てを投げ打って立ち向かう。子どもたちを守るため、そして愛する家族のために――。これはパキスタンで実際に起こった事件を基に描かれる、隠された真実の物語。
1997年.ある大手グローバル企業が、パキスタンで粉ミルクを強引に販売したことによっ
て、不衛生な水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児が死亡する事件が発生した。セールスマンのアヤンは、自らが販売した商品が子どもたちの命を奪っていることに気づき、世界最大企業を訴えようとする。アヤンの前に立ちはだかる、途方もなく巨大な権力の壁。しかし、男は人生の全てを投げ打って立ち向かう。子どもたちを守るため、そして愛する家族のために――。これはパキスタンで実際に起こった事件を基に描かれる、隠された真実の物語。
WHOが粉ミルクより液体ミルクを推奨する理由
日本では昨年末、液体ミルク解禁のニュースが報じられた。今年に入り、国内販売開始について2020年を目標とすることが発表されている。
液体ミルクは常温で保存することが可能で、粉ミルクのようにお湯で溶く手間がかからない。熊本地震の際に特例としてフィンランドから液体ミルクが贈られたことが話題となったが、緊急時の備蓄用のほか、外出時の負担削減などのために販売を求める声が挙がっていた。※ミルクは始めから液体では…と思われる方もいるかもしれないが、“粉”ミルクとの比較で“液体”ミルクと名付けられている。
日本では粉ミルクが一般的だが、実はWHO(世界保健機関)は、人工乳を使う必要がある場合には、入手可能な限り液体ミルクを推奨している。粉ミルクはそれ自体が無菌ではなく、また調乳過程での菌の混入リスクがより大きいためだ。