山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2017年4月26日

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 今年のゴールデンウィークは4月29日(土曜日)から5月7日(日曜日)まで、5月1日と2日を有給休暇にすれば9日間の長期休暇になる。すでに海外旅行の計画で多くの人はわくわくされていることと思うが、世界中では物騒な問題が起きている。

 ヨーロッパではテロの危険が囁かれているし、トランプ大統領の動き次第で中東情勢も何が起こるか分からないような雰囲気である。北朝鮮情勢も風雲急を告げているがGWには海外旅行を楽しみたいと「極楽とんぼ」のように浮かれているのは世界中で日本国民くらいではなかろうか?

 今回のウェッジ「山師の手帳」では手ぐすねを引いて日本人観光客を狙っている国際窃盗団の話題を深堀りしてみたい。まず、最初に最近僕がロシアで遭遇した国際窃盗団にやられた話を恥を忍んで話すことからスタートしてみたい。

(iStock)

僕が初めてロシアの窃盗団にやられた話

 旅のプロを自称している自分がまさか旅行中に盗難事故に遭うとは思わなかった。世界の105カ国を回り、年間20回以上の海外出張を経験している自分が初めて盗難事故に遭遇したのである。これまで海外出張で大きな事故にあったことはなくてブリュッセルでお酒に酔って小金をすられたぐらいしかないので、正直言って国際窃盗団に狙われるような日本人は素人のお上りさんで「注意散漫」だとすっぱり切り捨ててきたのが僕の態度であった。今になって皆さんに失礼なことを言ったと恥じている。つまり、今回の経験でいくら旅慣れていても旅行のプロを自認していても、一旦窃盗団に狙われたら逃げることができないということが分かったのである。連休期間に多くの日本人観光客が世界各地で盗難事故に遭わないように注意を喚起する意味も含めて盗難事件の顛末と最新情報を開示したいと思っている。

エルミタージュ美術館の死角

エルミタージュ美術館(iStock)

 今回の経験とは3月にロシアのサンクトペテルブルクに行った時の話である。エルミタージュ美術館といえば世界的に有名な観光スポットである。パリのルーブル美術館に勝るとも劣らないロシアの世界遺産である。窃盗団に狙われたのはこの美術館の中である。

 東京でも3月中旬から6月18日まで六本木の森アーツセンターギャラリーでエルミタージュ美術展が開催されているのでご存知の方も居られるだろう。エルミタージュ美術館の第204号室の「黄金の孔雀時計」の前で背広の外ポケットに入れていたスマートフォンを抜き取られたのだ。スマートフォンの皮カバーにはクレジットカードが3枚入っていた。調子に乗って展示品を撮影していたので、ご丁寧にもビザカードとマスターカードとJCBカードが丸見えだったのである。欧州の美術館は一般的に個人の写真撮影は自由である。日本では写真撮影は禁止だから僕自身、海外の美術館では(シャッター音はたてずに)多くのコレクションをカメラに収めるのが趣味になっていたのが仇になった。窃盗団からすれば格好のカモに映ったことだろう。

 ちなみにパスポートと財布は背広の内ポケットに入れていたから安全であった。

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