老人の時代がくる。それも日本が世界に先駆けて。
老いは生きものすべてに等しく訪れる。ただ、いまの日本には老境を楽しむといった余裕もない。そもそも「老い」とは何なのだろうか。
本書では、やなぎみわ氏(美術作家)、山極寿一氏(霊長類学)、松林公蔵氏(フィールド医学)、深澤一幸氏(中国言語文化)、横山俊夫氏(文明史)の各分野の専門家が、多様な「老い」のかたちを論じ、「老い」を楽しくおもしろく味わう文化を探求する。さまざまな老いのあり方から、私たちに心地よい「老い」の姿が見えてくる。
「老いる」ことは楽しい。そして、「老い」の楽しみ方は人それぞれ。「老い」への先入観を捨て去り、こぞって「老いの達人」を目指そう。