世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2017年12月22日

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 本社説は、米国による北朝鮮のテロ支援国家再指定は、外交的真実を知らしめたという意味で歓迎されると言っています。外交的真実を知らしめたというのは、北朝鮮がテロ支援国家であることを知らしめたということです。それが歓迎すべきことは明らかです。

 ブッシュ(子)大統領は2008年、北朝鮮が非核化の道を歩むことを期待して、北朝鮮をテロ支援国家リストから削除しましたが、この期待は裏切られ、北朝鮮は核・ミサイル開発を加速化しました。それが分かった時点で再指定すべきでした。

 再指定は北朝鮮を非核化に向けた交渉に誘い出す努力に水をかけると批判する向きもありますが、北朝鮮は再指定があろうとなかろうと、非核化に向けた交渉に応じる気配はありません。

 トランプ政権は、北朝鮮を非核化に向けた交渉に引っ張り出すため、経済制裁の強化など最大限の圧力を加えようとしていて、日本政府はこれを支持していますが、経済制裁の強化にも関わらず、北朝鮮が交渉に応じてこない可能性があります。北朝鮮が米国本土を攻撃できる能力の取得を、国の生存に不可欠な抑止力と考えているからです。

 米国や日本その他の同盟国、友好国は、引き続き北朝鮮に対する圧力の強化に努めると同時に、北朝鮮が核・ミサイル開発を止めないことを前提とした対北朝鮮戦略の策定、強化にも努めるべきでしょう。その中心は日米韓の協力です。米国は日韓両国に対する核の傘の提供の信頼性の確保に万全を期すべきです。日本はミサイル防衛の強化に努めるとともに、対地攻撃巡航ミサイルの開発についての一部報道が正しいとすれば、その開発を推進すべきでしょう。韓国については、米国の著名な戦略専門家、Anthony Cordesmanが、米国は韓国に核兵器を再配備すべきである、と言っています。検討に値します。

  
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