赤坂英一の野球丸

2018年2月7日

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 プロ野球のキャンプ取材、今年はまず宮崎のソフトバンクに足を運んでみた。去年までのこの時期、担当記者の注目を一身に集めていた松坂大輔は中日に移籍。昨年のドラフト1位だった田中正義のような大物新人も不在で、一見静かなスタートとなっている。誰か新鮮なネタになる選手はいないかと入来祐作・三軍投手コーチに質問すると、「長谷川が面白いですよ」という答えが返ってきた。

(kayintveen/iStock)

 長谷川と言っても、2013年に打率3割4分1厘で首位打者となった外野手の長谷川勇也ではない。16年秋の育成ドラフト2位で東京都の聖徳学園高校から入団した長谷川宙輝という左腕投手である。高校時代、甲子園には出場していないが、都大会で高速スライダーやフォーシームを駆使して1試合20奪三振を記録。プロ入り後にウエートトレーニングで体重を増やし、球威もアップしている成長株だ。

 「スピードはどんどん上がってます。今シーズン中にはコンスタントに150㎞出るようになるでしょう」と入来コーチは太鼓判を押す。ちなみに、高校1年時は最高120㎞がやっとだったというから、この年代の伸びしろの大きさには驚かざるを得ない。

 そんな長谷川のライバルと目されているのが、やはり2年目の古谷優人。長谷川と同期の同い年、しかも同じ左腕投手、さらに格上の支配下選手で、16年秋のドラフト2位入団なのだから負けるわけにはいかない。北海道の江陵高校1年生だったころからプロに注目され、10球団が獲得の意思を示していた高校球界のエリートとあってはなおさらだ。ホークスの担当記者がこんな話を教えてくれた。

 「昨年のクライマックスシリーズ直前、長谷川と古谷がヤフオク!ドームに呼ばれ、一軍の紅白戦に登板したんです。2イニングずつ投げて、結果は古谷が無安打無失点。長谷川が2安打1失点。このふたりがお互いに張り合えば、元ドラ1の田中や高橋純平より早く出てくるかもしれない、と言われています」

 いまをときめくエース格の千賀滉大も、10年秋の育成ドラフト4位で入ってきた無名の新人だった。果たして、長谷川や古谷が千賀のような主力投手になれるか。こういう若者たちが切磋琢磨している姿を見るのが、私のようにくたびれたライターのキャンプ取材の一番の楽しみでもある。

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