WEDGE REPORT

2018年2月8日

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田村明子 (たむら・あきこ)

ジャーナリスト

盛岡市生まれ。1977年米国に単身留学し、1980年から現在までニューヨーク在住。著書に『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)、『知的な英語、好かれる英語』(生活人新書)、『女を上げる英会話』(青春出版社)、『聞き上手の英会話』(KADOKAWA/中経出版)など。翻訳書も多数。フィギュアスケートライターとしても知られており、『銀盤の軌跡』(新潮社)などの著書もある。

 いよいよ平昌オリンピックが開幕する。平昌から車で30分程度の江陵にあるアイスアリーナで行われるフィギュアスケートは2月9日の団体戦の男子とペアのSPから開始される。

練習中の宇野昌磨選手(写真:エンリコ/アフロスポーツ)

チームを引っ張る役割を

 2月7日には、前日に現地入りした宇野昌磨が本番のリンクで初の公式練習を行った。会場の江陵アイスアリーナは、昨シーズンの2月にオリンピックテストイベントを兼ねた四大陸選手権が行われた場所である。宇野はネイサン・チェン、羽生結弦に次いで3位だった。いよいよオリンピック会場に入って、どのような気持ちかと聞かれると、宇野はちょっとこまったような表情で、こう答えた。

 「まだなんか、オリンピックという実感がないです」

 練習リンクには一般観客も入っておらず、選手もすでに現地入りしたのは団体戦への出場が決まっている選手たちがほとんどで、公式練習にもまだ半数ほどしか来ていない。報道陣もまだ来ていない顔ぶれも多く、いずれは満員になるプレスルームも現在はまだまばらである。そのためもあるのか、宇野もいよいよ本番という実感はあまりないという。

 ショートプログラムになるかフリーになるかはまだ発表されていないものの、羽生結弦が団体戦に出場しないこともあって、宇野は日本チームのトップ選手として団体戦に出場することになる。これまでジャパンオープンや国別対抗戦など、団体戦を何度か経験してきた宇野は、そのたびに「足を引っ張らないように」という気持ちになっていたという。だが今回は自分が、日本チームを引っ張っていく役割を自覚しているのだろう。

 「今回は思いっきりやって少しでも貢献できるように頑張りたい。その経験を個人戦にも生かしたいと思っています」と力強い言葉を口にした。

 男子の個人戦は、2月16日のショートプログラム、2月17日が決勝のフリープログラムとなる。一週間の間に、本番のプログラムを団体戦(ショートかフリーどちらか一つ)、個人戦(ショートとフリー)合わせて3本滑ることになる。心配されるのは、体力的な負担である。そのことについて聞かれると、宇野はこのように答えた。

 「プログラムの練習に関しては、今シーズンで一番詰めた練習ができた。でも試合の疲れというのは練習とは違うので、どんな疲れが残るかわからない。だからといって(団体戦で)手を抜くわけにいかない。疲れたら一刻も早く回復できるようにするだけかなと思います」

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