4月8-11日にボアオ・アジア・フォーラムが開催されたが、習近平国家主席は、10日の基調演説の中で、最近の米中間での貿易をめぐる緊張を念頭においたと思われる内容の発言をした。当該部分の要旨は次の通り。
中国は、改革・開放にコミットし続け、新たな大規模な開放政策を採用し、より良いアジアと世界を作るために、世界の他の国々と協働する。
中国の門戸は、より大きく解放される。
中国は、市場へのアクセスを大幅に拡大する。銀行、証券、保険業における外資制限の上限を引き上げる。保険業の開放を進め、外資系金融機関の設立制限を緩和、中国内外における金融市場の協力を推進する。自動車産業などの外資出資制限を出来るだけ速やかに緩和する。
中国は、より魅力的な投資環境を作り出す。中国は、国際経済・貿易のルールとより合致するようにし、透明性を高め、所有権保護を強化、法の支配を支持、競争を促進し独占に反対する。
中国は、知的財産権の保護を強化する。国家知識産権局を再編し、法執行を強化、違反者に対するコストを引き上げる。中国は、国内の外国企業が所有する合法的な知的財産を保護する。同時に、外国政府が中国の知的財産保護を改善することも求める。
中国は輸入を拡大する。貿易黒字を追求せず、輸入の拡大を真摯に求め、経常収支の均衡を促進する。
出典:‘Boao Forum for Asia Annual Conference 2018 Session Summary (No. 26)’, April 10, 2018
http://english.boaoforum.org/u/cms/www2/201804/12221004pll7.pdf