赤坂英一の野球丸

2018年5月16日

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 「やはり、一軍でクリーンアップを打つ力を持っている選手は、二軍のうちからクリーンアップを打たせなきゃいけない。そうしないと、こぢんまりとまとまって、スケールの小さなバッターになってしまう。清宮を見て、つくづくそう思った」

 これは、日本ハムの黄金ルーキー、清宮幸太郎の一軍デビューについて、某球団の二軍コーチがもらした感想である。二軍の試合で新人野手を起用する場合、最初のうちは気楽に打てる打順がいいだろうと首脳陣が配慮し、下位に入れるケースが少なくない。が、「そうすると、若い選手はどうしても、下位の打順に合わせた打撃をしがちになる。クリーンアップのように一発狙いを避け、当てにいったり、流しにかかったり。そういう育て方にも一理あるが、結局は遠回りになって、本人のためにもよくない」というのだ。

(Jupiterimages/iStock)

 その点、清宮は4月10日の二軍デビュー戦(イースタン・リーグ西武戦)から5番・DHでスタメン出場。その後、代打・3番、スタメン3番、代打・4番と打順を上げていき、同月20日のロッテ戦にスタメン3番・一塁で初本塁打を放った。二軍では15試合に出場、50打数11安打で打率2割2分とアベレージはいまひとつながら、4本塁打と頭抜けた長打力を見せると、5月2日に一軍昇格。早速スタメン6番・DHでスタートし、デビューから7試合連続安打。しかも新記録の7試合目はプロ初本塁打と、首脳陣による英才教育の成果を発揮している。

 清宮の先輩、中田翔もそうだったが、このクラスの長距離打者は、慣れさえすれば二軍の投手を苦にしなくなる。中田は守備力に難があったため、一軍定着までに3年かかったが、打撃では2年目に二軍で本塁打と打点の二冠王。打率はリーグ2位だからあと一歩で三冠王になるところだった。本来なら、二軍でそれだけの成績を挙げる前に、一軍に昇格させておかなければおかしい。その中田とも清宮とも、敵として対戦した先の某球団二軍コーチはこう指摘する。

 「日本ハムとしても、清宮の育て方に関しては、中田ほど長い時間をかけてはいけない、と考えているはず。もちろん、清宮もいずれプロの壁にぶつかるだろう。時にはベンチに下げられたり、二軍に落とされたりするときもあるかもしれない。しかし、一軍にいようと二軍にいようと、清宮は基本的にクリーンアップで使われると思うよ。彼は大谷翔平のように、近い将来、メジャーリーグに送り出してやらなくてはならない選手だから」

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