ポンペオ米国務長官は、第2回目目の米朝首脳会談の開催に向けて、北朝鮮の非核化方法等の調整を行うため、10月7日、北朝鮮を訪問し、金正恩労働党委員長と会談した。それを前後して10月6日には東京で安倍総理等と会談し、平壌の後にはソウルを訪れ、文在寅韓国大統領と会談した。
会談後、ポンペオ国務長官は、日韓両首脳との冒頭のやり取りを国務省のホームページに掲載した。それらを紹介する。
安倍総理との会談
・安倍総理より:ニューヨークでは、トランプ大統領と夕食会及び首脳会談を通して、大変建設的な議論が出来た。これらを通じて、日米同盟がかつてないほど強固なものになったことを世界に示すことができた。今回、北朝鮮の訪問直前に日本を訪問して下さったことを高く評価する。この機会に、北朝鮮問題に関する日米の政策及び拉致、核、ミサイル問題に関する努力の調整を行いたい。
・ポンペオ国務長官より:土曜日の時間を頂き感謝する。平壌に行く前にお話を伺うことが重要である。日米両国のミサイル問題及び化学生物兵器問題に関する立場を完全に一致しておきたい。我々は拉致被害者に関しても取り上げるし、平壌での進め方に関しても共有しておきたい。北朝鮮の非核化の手続きについても一致しておきたい。最後に、トランプ大統領より、ニューヨークで総理ととても楽しく過ごしたと伝えてほしいと言われた。それから、私は、貿易合意に向けた協議が開催されることを嬉しく思う。両国にとって重要なことである。
文在寅大統領との会談
・文在寅大統領より:良いことをされた。両者、そして米国、北朝鮮、韓国にとって重要な日となった。平壌を今朝訪問し、そのすぐ後にソウルで成果を共有して下さり感謝する。この訪問と近く開催されることを希望する米朝首脳会談が、朝鮮半島の完全な非核化及び平和プロセスに関して不可逆的かつ確実な進歩につながることを望む。本日、長官が金正恩委員長と会われたと聞いたが、その成果について、ここで聞きたい。
・ポンペオ長官より:本日の訪問は重要である。皆様は成功のとても大切な一部である。が、我々皆が欲していることは、朝鮮半島の非核化と関係の変化である。内容については後で話すが、私と金正恩委員長とは良い生産的な対話をした。ただ、トランプ大統領が言うように我々には多くの段階があり、今日はその一歩を踏み出した。これは皆にとって良い成果だった。トランプ大統領も個人的に、韓国側のこれまでの尽力と首脳会談に感謝している。
参考:Michael R. Pompeo ‘Remarks With Japanese Prime Minister Shinzo Abe’ October 6, 2018, ‘Remarks With South Korean President Moon Jae-in’ October 7, 2018, Department of State