オトナの教養 週末の一冊

2012年7月6日

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本多カツヒロ (ほんだ・かつひろ)

ライター

1977年横浜生まれ。2009年よりフリーランスライターとして活動。政治、経済から社会問題まで幅広くカバーし、主に研究者や学者などのインタビュー記事を執筆。現在、日刊サイゾーなどに執筆中。ブログ:http://golazo-sala.cocolog-nifty.com/pinga/

 「もてなしには人間の様々な考えが映し出される」。そう語るのは『饗宴外交』(世界文化社)の著者で毎日新聞外信部専門編集委員を務める西川恵さん。新聞社で長く国際政治に携わる西川さんは、宮中晩餐会や国賓晩餐会などの「饗宴」のメニューを通して外交を分析している。今回、西川さんに「饗宴」でのメニュー、そして外交との関わりについてお話を伺った。

--食を通して外交を分析するというのは独特の手法に感じます。

西川恵氏(以下西川氏):私が毎日新聞のパリ特派員だったとき、フランス大統領官邸のエリゼ宮では首脳会談後の食事会のメニューが記者に配られていました。メニューを見比べていると、首脳によってワインのレベルに差があることに気が付きました。それは偶然ではなく意図して提供するワインに差を出しており、明らかに「政治」が反映されている。

 どのように相手をもてなすかには、簡単に言うとふたつの要素で決まります。ひとつはフランス大統領と相手国の首脳との個人的な関係性。もうひとつは、フランスと相手国との関係性です。この2点でメニューのレベルに差が出てきます。

--それでは実際の饗宴のメニューについてお聞きしたいのですが、本書では様々な饗宴のメニューが掲載されています。メニューは一般に公表されているのでしょうか?

西川氏:日本では、宮中晩餐会の国賓晩餐会については発表しています。それを一般紙が書くかどうかというのは別問題ですが。したがって国賓晩餐会に関しては宮内庁へ問い合わせれば教えてくれます。それ以外の場合のメニューは教えてくれません。海外だと、アメリカのホワイトハウスは国賓に関してはメニューを公表しています。しかし、それ以外の公式訪問、非公式訪問については公表していません。

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