世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年7月31日

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 6月25日付ニューヨーク・タイムズ紙で、Robert S. Litwak米ウッドローウィルソンセンター副所長は、イランも北朝鮮も、その核能力を完全に除去することは不可能な状況となっているし、両国とも、政権の破滅となる西側の体制を受け入れることはしにくいので、西側としては、厳しい制裁の下の封じ込め作戦を続けて行くしかない、と論じています。

 すなわち、北朝鮮もイランも、アメリカが支配する国際社会に統合されることはそれぞれの政権の破滅を意味するので妥協できない。また、北朝鮮の核施設は既に分散されていて根絶できないし、イランの核施設も同様である。

 こうなると、西側に出来ることは、厳しい制裁の下に封じ込め作戦を続けることであり、それはまさにジョージ・ケナンが主張したことである。

 オバマ米大統領は、今年の3月、イスラエルのネタニヤフ首相に対して、米国はコンテインメント・ポリシー(封じ込め政策)を取らないと宣言しているが、オバマ大統領のしていることは、事実上コンテインメント・ポリシーである。

 イランも北朝鮮も、米国主導の国際社会に統合されるのを拒否し、米国は力で彼らの政策を変えさせる方法がない以上、コンテインメント・ポリシー以外の選択肢はない。しかし、それが永久に続くはずはなく、悪い選択肢の中では最善のものである、と述べています。

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 本年3月に、オバマ大統領が米国はコンテインメント・ポリシーを取らないと言ったと、ネタニヤフ首相はAIPACにおける演説で言っていますが、その意味は、ソ連の核武装を認めた上で、封じ込めによる共存を図ったのと同じ政策を取らないということであり、つまり、何時かは、米国またはイスラエルの武力でイランの核施設を破壊することもあるという意味が含まれます。

 これに対して、上記の論説は、オバマ政権がやっていることは、コンテインメント・ポリシーであり、それ以外には方法がない、と言っています。

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