40代からの脳力の磨き方

2009年3月27日

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久保田競 (くぼた・きそう)

東京大学医学部を卒業後、同大大学院で脳神経生理学を学ぶ。1967年に京都大学霊長類研究所で助教授から所長を歴任し、京都大学を退官。京都大学名誉教授に。現在も研究活動を続けながら、森之宮病院と日立製作所基礎研究所の顧問、国際医学技術専門学校の副校長を兼任。著書に『脳を良くする小さな習慣』(アスキー)『衰えない脳は14日でつくれる』(大和書房)ほか。

脳力アップに大切な栄養素とは?

 では、脳力をアップさせるための食べ物とはどんなものでしょう。

 脳の分野では、あまり食べ物との関連についての研究が進んでいないのが現状ですが、さんまや鯖などの青魚に含まれる「DHAやEPAが脳の働きを高める」というのは、定説になっています。

 また、最近はコリンが脳に欠かせない栄養素であることがわかってきました。というのも、神経伝達物質のアセチルコリンは、コリンがなければ体内で作り出すことができないためです。

表1 コリンを多く含む食品の例 (USDA Database for the Choline Content of Common Foods 2004より)

 アセチルコリンは記憶力を高めたり、筋肉を動かすために必要で、不足すると力が出ない、体を早く動かせないなどさまざまな障害が現れます。また、アルツハイマー病の人の脳を調べると、アセチルコリンが不足していることが明らかになっています。

 脳のためには、アセチルコリンが不足しないよう、積極的にコリンをとることが必要といえます。

 日本では、まだコリンに関する研究が進んでいないため、1日の必要量というものは決められていないのが現状です。一方で、研究の進んでいるアメリカでは、1日に約500㎎摂取することが推奨されていますから、とりあえずはそれを目安にするとよいでしょう。

 表1は、アメリカの農務省(USDA)が公開しているデータをもとに作成した、コリンを多く含む食品のリストです。これをみると、コリンは卵黄、動物の肝臓、肉、ナッツ類などに多く含まれていることがわかります。

 アルツハイマーの予防のためにも、コリンを含む食品が不足しないよう、毎日の食生活のなかに、上手に取り入れてください。

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