2024年5月6日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2024年3月7日

 2024年2月14日付ワシントン・タイムズ紙に、同紙コラムニストのデイヴィッド・イグネイシャスが、「バイデンに懐疑論者を間違っていると証明する機会を与える3つの危機」と題する論説を書いている。

アメリカのバイデン大統領(AP/アフロ)

 バイデン大統領は、ガザ戦争、ウクライナ戦争、南部国境と3つの危機に直面している。バイデンが、これら危機にどう対応するかが、彼があと1期大統領をやるのに適しているかの決め手になる。

 ガザ戦争から始めよう。バイデンは、ここ数週間必要不可欠な次の措置は、中東でのエスカレーションを避け、人質解放取引を含む長期の戦闘停止であるとしてきた。ネタニヤフ首相はバイデンに反対し、カイロでの人質解放交渉を邪魔し、多分イスラムの聖なる月ラマダンでの戦闘継続を望んでいる。バイデンはネタニヤフと対決し、彼に圧力をかける必要がある。

 一時停戦があれば、新しい世界がイスラエルにも中東にも開かれ得る。米国、欧州連合(EU)、アラブ世界、イスラエルが戦後秩序を作り始める中、ハマスは地下の迷路で腐らせればいい。

 バイデンの第2の試練はウクライナ戦争である。共和党は恥ずべきことにロシアの独裁者に屈服しようとしている。大統領は、共和党にウクライナがロシア軍を押し返すことを可能にする軍事支援を提供するように行政府のあらゆる力を使って圧力を加えるべきである。さもなければ、彼はウクライナの領土防衛戦略を支援すべきである。バイデンはキーウに最後まで寄り添うべきである。


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