「メディアも党に忠誠を」
中国のジャーナリスト教育


世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。

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ワシントン・ポスト紙が、1月6日付社説で、中国の対メディア対策を批判しています。

 すなわち、2013年に中国で発行された、記者などのための研修資料には、「ニュース・メディアは党の指導部を支持し、党への忠誠を原則にしなければならない」とある。ニューヨーク・タイムズ紙によると、3中全会がジャーナリズムの原則を定めた11月以来、ニュース・メディアは、この研修資料に基づく勉強会をしている。

 党が中国のメディアを統制しているのは日常的な現実であるが、党がジャーナリストに後進的で時代遅れの教材を吸収するように要求していることは驚きである。習近平は毛沢東時代のスローガン、イデオロギー、多くの人を苦しめたマルクス主義のユートピア追求を強調している。

 中国のジャーナリストは、通信がかってないような発展をした現在、こういうことを求められている。デジタル革命は情報の伝達を大きく変え、自由な社会でさえその衝撃の取り扱い方で苦労している。ソーシャル・メディアの台頭、携帯装置の爆発的増加、監視への怖れなど、デジタル時代のジャーナリストが取り組むべき課題である。これらは中国のジャーナリストの関心事項でもあろう。

 中国の指導者は自らの権力独占を守るために情報支配をしている。開放性と自由が党の生存を脅かすと恐れている。彼らは恐れて当然である。デジタル革命は勢いをつけている。習近平は中国のジャーナリストが未来のために準備するようにすべきである。しかし彼はそうはしていない、と指摘しています。

* * *

 習近平の政策路線には、まだよくわからない点が多くあります。しかし、国内秩序維持に相当神経や力を使っており、その一環としてメディアへの引き締めを強化していることは明らかです。党の指導を守るために、メディアが党に忠誠をつくすように、ジャーナリスト教育に力を入れています。

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