WEDGE REPORT

2015年10月28日

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NYで頭角を現したフォトグラファー「トクヤマムネタカ」
10/28より規格外の個展を地元大阪で開催。
常に言語化し、その行動を規範するトクヤマが見る世界とは。

 「コマフォト」の愛称で知られるフォトグラファーとクリエイターのための専門誌がある。デザインや広告を仕事にしている人なら必ず目にする、この業界専門誌「コマーシャル・フォト」で特集されることは、一つの成功を意味している。先日発売されたばかりの2015年11月号の巻頭特集に選ばれたのは、NYを舞台に活躍しているトクヤマムネタカ氏である。今月末には大阪で個展も開催するなど、精力的な動きを見せるフォトグラファーに話を聞いた。

中国とフィリピンで同時進行したナイキライズキャンペーン2015でフィリピンの撮影を担当。撮影48時間後にはデザインまで仕上げて発表するスピード感のあるキャンペーン。「リアルタイムに進行する出来事に走りながら考え、走りながら撮影し、走りながら仕上げたような仕事だった」(写真:Munetaka Tokuyama Photography提供)

展示に興味のなかったカメラマンが開催する
規格外の写真展

 今年6月に初めて開催した個展はNYで撮影した躍動感のある写真が巨大ビルボードで展示され、7日間で500名以上が駆けつけた。10/28から11/3にかけて地元大阪で初めて行うこととなる個展は、ただの巡回展ではなく、巨大写真と対をなすように、小さな写真を虫眼鏡で見るというユニークな展示を別会場で実施するのが特徴だ。「ビルボードの展示は東京でやったので、それだけだと個人的に面白くない。見てくれる人が違うとしても、やっぱり違うことをやりたいっていう気持ちが常にあるんです。巨大写真の展示を『Munetaka Tokuyama 01展』、虫眼鏡を『Munetaka Tokuyama 01.5展』と名付けましたが、2ってするにはおこがましいので、半歩でも進みたいっていう気持ちを込めたんです」と笑いながら語る。

 メイン会場は、大阪北浜にあるNY、BROOKLYN発のスペシャルティーコーヒーショップ「BROOKLYN ROASTING COMPANY KITAHAMA」。ブルックリンでカメラマンとしての一歩を踏み出したトクヤマ氏の個展に、こんなにも相応しい場所が大阪にあったものだと感心する。そしてサブ会場はこのコーヒーショップから徒歩10分にあるASITA_ROOM。見て欲しいポイントを尋ねると、「見どころというよりも、この界隈、僕すごい好きなんですよね」と屈託のない回答が戻ってくる。川の間に浮かぶような中之島公園。大阪市中央公会堂や北浜レトロビルヂングなど歴史ある建造物。それに川に架かる石造りの橋やけやきの大木が立ち並ぶ遊歩道。「2つの会場がちょうど気持ちのいい場所にあるので、その間を一緒に来た家族や友人と会話しながら歩いてくれたらいいな、と思っています。アートを見て欲しいなんて気持ちは全然なくって、『おっきかったね』とか『ちっちゃかったね』とかそんな会話のきっかけになればいいな、と思っています」

初開催となった東京での個展は、「写真展という決められたフォーマットから外れて何ができるかの実験」だったと語るトクヤマ氏は「半歩でも先に進んだ展示」を狙い、地元大阪で初めてとなる個展を開催する。10/28から11/3まで、「BROOKLYN ROASTING COMPANY KITAHAMA」など大阪市北浜エリア2会場で実施。(写真:Munetaka Tokuyama Photography提供)

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