未婚大国ニッポン~“絆”のゆくえ 「まだシングル、ずっとシングル」

2015年11月27日

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にらさわあきこ (にらさわ・あきこ)

文筆家

NHKディレクターとして海外紀行番組や人気スタジオ番組などを多数手がけた後、文筆業に。幸せな生き方を追求して、取材・執筆活動を行う。本サイトでの連載に加筆修正のうえ、書き下ろし原稿を加えた『未婚当然時代~シングルたちの絆のゆくえ』(ポプラ新書)のほか、500人の男女を取材して書いた『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)や、婚活する女性たちの姿を描いた『婚活難民』(光文社)、『婚活に疲れたあなたへ』(マガジンハウス)、『婚活の神様!』(幻冬舎)など著書多数。丁寧に心情に迫る取材姿勢に、定評がある。http://www.nirasawa-akiko.com/

 42歳の吉岡多恵さん(仮名)は、憧れていた広告の仕事を辞め、地方に一人で移住した。地元でもなく、親戚もいない土地に彼女は何を感じて、移住を決意したのだろうか――。

画像:DigitalVision

 

年収が半減しても構わない

 

 実は、移住を決めた去年の段階で、多恵さんは例のブラックな会社から、企業の広報誌を作る会社に転職を果たしていた。

 年収は400万円。

 正社員で、仕事は夕方には終えられる安寧な職場である。

 過労を強いるうえ、「自由に書けない」ブラックな職場にいたので、「思う存分書きたいというのも転職理由だった」と聞いていた。

 なのに、彼女はその“条件”を捨て、地方の職場を選びたいという。

 ……なぜなのか?

 

書きたいという気持ちよりも……

 

画像:iStock

 「町がやっぱり好きなんでしょうね。あんなに『書きたい』と思っていたのに、今は書かなくてもこの町のために働けるならいいやという気持ちになっているんです」

 仕事ぶりを評価してくれていた前の職場の上司からは、「フリーでもいいから」と転職後も仕事を継続してほしいと頼まれた。

 「だけど、断っちゃいましたね。今の仕事の邪魔になるものは、一切やる気になれないんですよ」

 変われば変わるものですね、と言って、彼女は笑った。

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